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ウイングマン ウインドプラス編
■2■ ラッキガールアオイ
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美紅も桃子も戦いの際にパンチラをしてしまうのは日常茶飯事だった。だから、今日に限って特に気にする、ということはなかった。
健太も久美子のことが気になって飛び立つ2人を見てはいなかった。
久美子も状況をごまかすためにカメラの用意を始めていたので、その瞬間を見逃していたのだ。
美紅と桃子は、スカートの下に何も履いてはいなかった。
いつもより豪快にめくれてしまったせいで一瞬ではあったが2人のお尻が完全に晒されていた。
しかし、幸か不幸かそのことを知る者はいなかった。



3.
アオイを先頭に美紅と桃子が並んで後を追った。
3人は風の吹く方にどんどんどんどん向かっていく。
当然のように吹く風はだんだん強くなっていった。
「きゃあっ!!!?」
桃子がちょっと体勢を崩して飛ばされそうになった。
「大丈夫? 桃子ちゃん」
美紅がフォローするがアオイは声をかけなかった。
桃子の悲鳴よりも気になるものがあったのだ。
アオイは、その先に敵の姿を見つけたのだった。
「この強風の原因は、あいつか……」
ビルの上にプラス怪人が立っていた。

怪人の容姿は何か表紙抜けだった。
ガリガリのナナフシのような姿だ。
見かけで判断するのは危険だが、アオイには正直、強そうには見えなかった。
サンタクロースのような大きな袋を持っている。そこから強風を出していた。
そして、顔は風車のように回転している。
「バランスは悪いけど、まるで風神ね」
アオイは敵の様子を見て考えた。
とりあえず強風の現況はわかった。
しかし、これからなにをするか考えなくてはいけない。
プラス怪人の動きが確認できる場所で一旦、体制を整えることにした。
「みんな、こっちに来て」

アオイの指示に従い、3人は近くのビルに降り立った。
ここなら強風を避けることができる。
安心して作戦が組み立てられる。
「アイツがこの強風の原因なのは確かね」
アオイの言葉に美紅は頷くと考察を加えた。
「あの大きな袋から風を出しているみたい……だったら、あの袋を押さえればこの強風は止むんじゃあ……」
アオイはその言葉にニヤリとした。
「それだ!」
言葉と同時にズバッと指差した。
指差された美紅はちょっとびっくりした。
桃子も一緒に驚いた。
「あいつを私たちだけでなんとかしたいとは思わない?」
アオイは2人に顔を近づけ、提案をした。
予想外の提案に美紅と桃子は一瞬固まった。
でも、アオイからすればその提案は唐突なわけではなかった。
先日のイルミネーションプラスとの戦いでは結局、勝負を決めたのは健太だった。
そこに不甲斐なさを感じていたのだ。
アオイは以前よりも強く自分の力で敵を倒したいと考えるようになっていた。
ウイングマン頼みではない自分になら
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