7話
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たんだろう・・・勝てると信じたいな)
カイトが考えていると、扉がノックされた。
「はい」
「失礼します」
入ってきたのはアインだった。
「どうかした?」
「先生からカイトさんの怪我の手当をするようにと言われました」
そう言って救急箱から、いくつかの薬を取り出した。
「俺は軽い打撲程度だから、気にしなくて「ダメです」・・・わかった」
妙な迫力に押されて、手当されることにした。
「甲板の怪我人は、治療し終わったのか?」
「はい、重軽傷者は多数いましたが命に別状はないです」
「そうか」
「カイトさんのおかげですね」
「まぁ、この船に乗ってるからな」
「ありがとうございました」
「気にするなって、ゼファーにも礼は言われたしな」
「はい」
話している間に、カイトの手当も終わった。
「アイン、手当ありがとう」
「い、いえ」
「じゃあ、俺はこのまま休むな」
「はい、失礼します」
アインが出て行ったあと、横になり目を閉じる。
(帰ったらもっと修業しよ、この程度じゃあ何かあったとき守れないかもしれないし・・・)
そう思いながら、眠りについた。
3日後・・・
(ようやく着いたか、師匠とシャッキーの所に顔を出さないとな)
部屋を出て船を降りるために、外に向かう。
「カイトさん」
「アインか、どうした?」
「先生がカイトさんを呼んでいます、ついてきて下さい」
「ああ(なんか用か?)」
アインについて行くと、甲板でゼファーが待っていた。
「来たけど、何か用か?」
「ああ・・・カイト、最初で最後だ」
「ん?」
「海軍に入らないか、今回の事でお前の力の片鱗を見た」
(本気の目だな・・・これにはちゃんと答えないとな)
「俺はさ、あんたのこと好きだよ・・・ここの訓練生を見ればアンタがどれだけ慕われてるのかも解る。俺も昔は思ってた、黒腕のゼファーに教えてもらいたいって思った事もある・・・だけど断るよ」
「・・・そうか」
「俺には子供の頃の記憶がない、気がついた時には一人でこの刀だけを持ってた。名前も歳も誕生日すら無かった俺に、年齢を付けて誕生日も決めてくれた弟達がいる」
「弟がいるのか?」
「ああ、義理の兄弟だ盃を交わした。ただの子供の遊びさ、でも俺には大切な絆だ。俺は万が一の時には弟達の力になってやりたい、その為の力を求めて強くなった」
「だが、海軍に入っても守ることは「出来ない」・・・何故だ?」
「弟の一人の夢が『海賊王』になる事だからだ」
「海賊王・・・か」
「ああ」
「それを信じているのか」
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