良い人と姉
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ろうか。羨ましい。
羨ましいついでに思わずつまんで引っ張ってみた。ぶち、と音がすると同時にアムが跳ね起きた。
「何をする!」
片目を押さえてあたしを睨むアム。
「あ、ごめん。長いなーと思って」
「おまえは他人の睫が長いと抜く癖でもあるのか!」
「そんなわけないじゃん」
「じゃあ何だ今のは!」
「あ、ごめんそうだよね。片方だけマツゲなかったら不格好だよね。どれ、もう反対側も・・・」
「抜かんでいい!」
あたしはすかさずアムに飛びかかり、地に押し倒す。
もみくちゃになって争っていると、遂にアムが「やめろ!」と叫んであたしの両腕を掴まえた。
そこで、あたしは自分がものすごい近くでアムの顔を覗き込んでいることに気がついた。
それに気づいたアムの目が見開かれる。夜の闇より深い黒。そこに炎に照らされたあたしの顔が映る。
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