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ソードアート・オンライン 蒼藍の剣閃 The Original Stories
ALO編 Running through to take her back in Alfheim
Chapter-13 仲間との絆
Story13-12 手助け大事
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大きく息を吸い込む。
二十四人…………明らかに、邪神狩りを目的としたレイドパーティーだ。
この状況で接近してくる目的、つまりは........
唇を噛み、東方向を睨むと、数秒後、さくさくと雪を踏む音が微かに届く。シルフでなければ聞こえないボリュームで、姿は見えない。恐らく隠行魔法で姿を消している。
手をかざし、看破魔法を詠唱しようとした時、十メートルほど先に水の膜を破るように、一人のプレーヤーが出現。
男性だ。
青みがかかるほどの白い肌、同じく薄い水色の髪。間違いなくウンディーネ族だ。肩には小型の弓を掛けている。
その堂々とした歩き方に間違いなく彼が手練れのプレーヤーだということを告げている。
「あんたら、その邪神、狩るのか狩らないのか。狩るなら早く攻撃してくれ。狩らないなら離れてくれないか。我々の範囲攻撃に巻き込んでしまう」
その言葉が終わらないうちに、男の背後からパーティーの本隊が追いついてくる。二十数名のプレーヤーが姿を現し、全員が白い肌に青系の髪をなびかせていた。つまり、この邪神狩りパーティーは、全員がウンディーネ族になる。
――あたしたちを仲間と思ってくれたトンキーを、殺させるわけにはいかないもの
「マナー違反を承知でお願いするわ。この邪神は、あたしたちに譲って」
「下級狩場ならともかく、ヨツンヘイムに来てまでそんな台詞を聞かされるとはね。『この場所は私の』とか『そのモンスターは私の』なんて理屈が通らないことくらい、ここに来られるほどベテランならわかっているだろう」
男の言うことは正しい。
前のサラマンダーの部隊のように戦えるような相手でもない。相手は二十四人、しかも超がつくほどのベテランだ。
そんな彼らを見て、キリトは深く腰を折り、頭を下げた。
「頼む」
その声は真剣そのものだった。
「…………カーソルは黄色だけど、この邪神は、俺たちの仲間だ……いや、友達なんだ。こいつは死にそうな目に遭いながらここまで来た。最後まで、したいようにさせてやりたいんだ」
一秒ばかりの沈黙のあと次の瞬間、ウンディーネの集団は遠慮なく笑い出す。
「おい……おいおい、あんた、ほんとにプレイヤーだよな?NPCじゃないよな?」
彼は笑いながら弓を下ろす。
「……悪いけど、俺たちも、このフィールドでだらだら遊んでるわけじゃないんだ。さっき、大きめの邪神に壊滅させられかけてね。苦労してリメインライトを全部回収して、やっとパーティーを立て直した所なんだよ。狩れそうな獲物はきっちり狩っておきたい。
てことで……十秒数えるから、そいつから離れてくれ。時間が来たら、もうあんたたちは見えないことにするからな。メイジ隊、支援魔法開始」
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