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魔法少女リリカルなのは ViVid ―The White wing―
第三章
ニ十二話 世界最強の少女
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と此方を見ているジークリンデに慌てたように弁明した。
「あ、いやその、すみません変な事言って!」
「う、うぅん!そんな事あらへんよ!?えっと、そしたら、一緒に呑もか?」
「はい、いただきます」
小さく笑って、クラナはジークの近くに会った鍋と焚火のすぐ近くに座る。ジークは簡易用の味噌を取りだすと、其れを鍋の中に入れ始めた。
────
「どうかな?お口にあうか分からんけど……」
「……美味しいです。お上手ですね」
「そんな事あれへんよ〜。こんなん、だし入りのお味噌に具を入れただけやし」
笑いながらブンブン手を振ったジークリンデは、自分も味噌汁を一口のんで少し考え込んでから言った。
「んー、やっぱりエドガーの方がおいしいなぁ」
「エドガーさん……ですか?ヴィクトーリアさんの所の、執事の?」
「ん?あ、せやった、クラナくんはヴィクターの友達やからしってるんや」
一瞬どうしてわかるの?と言うように怪訝そうな顔をした彼女は、直後に納得したようにぽんっと手を叩いた。
「うん。ウチ、色々なことでヴィクターに世話になっとって、偶に、エドガーにおでんとかおにぎりつくってもらってるんよ」
「そうなんですか……」
だから今回の紹介にも応じてくれたのか。と、クラナは変な所で納得していた。まさか彼女とこんな風に会話する事が出来る日が来るとはこの間まで、まったく思っていなかったからだ。
[でも驚きましたよ!強い方とは聴いていましたが……まさか、世界チャンピオンの方だったなんて……!]
「あー、うん。あ、ウチが此処に居るのは内緒にしといてなー、なんや、びっくりするくらい人が集まってしまうから」
『……それだけ、有名ですからね」
困ったように頬を掻いて行ったジークリンデに、クラナは苦笑しながら言った。
ジークリンデ・エレミアと言うこの少女が魔法戦技界に姿を現したのは、ほんの三年前の話である。
初出場の翌年、彼女は、初めて世界代表戦の覇者となった。
14歳、出場二回目の少女が、突如として、次元世界十代女子の世界を制したのである。その衝撃は、当時少なくとも16を超えなければ制覇不可能とされていた女子魔法戦技界を震撼させ、同時に大いに沸かせた。しかも、真に驚くべきは其処では無い。
彼女の戦績には、黒星が二つある。一度目は初出場のIM都市本戦。二度目は去年のIMの都市本戦だ。これならば、特におかしなことでは無いだろう。だが問題はその内容だ。
ニ度の黒星はいずれも出場棄権による不戦敗である。そして彼女が唯一出場棄権をしなかった一昨年の大会で、彼女は世界代表選での優勝を果たした。つまりこの少女は公式戦において、戦って負けた事は“一度も”ないのである。
公式戦無敗。
去年世界代表選覇者の座に到達しなかった彼女が、未だ
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