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魔法少女リリカルなのは ViVid ―The White wing―
第三章
ニ十二話 世界最強の少女
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中で出した手札も、此奴にとってはほんの一部だぞ」
「はっはっは、やだなぁ人聞き悪いっすよヴィータさん。若い子にそう言う事言わねーで下さいって」
後ろ手に頭を掻きながらライノが苦笑すると、ヴィータはふんっ、と鼻息を鳴らして笑った。

「何が若いだ。アタシにとっちゃお前らなんか両方ともかわんねーよ!」
「そりゃヴィータさんはそうでしょうけど!」
苦笑したままライノが突っ込む。と、ミウラがキラキラした目で此方を見ているのが分かった。

「えーと?」
「凄いです!しかも世界代表選で、ニ位に入賞なさったこともあるんですよね!?ホントに凄いです!尊敬します!!」
「あ、あぁどうも……けど、お前にだって俺は割と可能性感じるけどな。まだ手札は隠してるんだろ?」
「ふぇっ!?」
ニヤッと笑って言うライノに、ミウラは何故か赤面して妙な声を上げる。そんな様子を楽しそうに眺めながら、ライノは言った。

「お前、魔力を運用する時特有の魔力の流し方をしてるよな?これ、勝手な見解だけど、収束魔法とか使えるんじゃねーか?」
「ふぇぇっ!?」
「当たりみてーだな」
分かりやすいなーと思いつつ、楽しそうにライノは続ける。

「それに、さっきの蹴り技。距離を詰める時の速さを加算したとしても、他の格闘系選手と比べて圧倒的に重かった。拳も中々だ。ハードヒッターとは言え身体強化でアレだけの能力に加えて、収束魔法。此処まで来ると、下手に収束砲撃何かに使うよりもよっぽど強そうな使い方が俺には思い浮かぶんだけど……」
「ふ、ふあぁ!?な、何でわかるんですか!!?ら、ライノさん魔法使いなんですか!?」
「えーっと、そうですけど……?」
と言うかお前もそうだろう。と思いつつライノは苦笑する。と不意にヴィータが口をはさんだ。

「おっと、詮索は其処までにしとけよライノ。ミウラ!お前も簡単に動揺するんじゃねー!」
「は、はいぃ!!?」
「嘘付くの向いてないなー、お前」
素直すぎるだろうに。と思いつつ、ライノは持っていたスポーツドリンクを一口飲む。

「そういやぁライノ」
「はい?」
不意に掛かったヴィータの声に、ライノが首を傾げて応じた。

「今年は“彼奴”もIMに出るんだろ?どうなんだ、練習とか」
「あぁ。まぁ順調なんじゃないですかね?久々に楽しそうですから彼奴」
「へぇ……」
思い出したように小さく笑うライノに、ヴィータは少し驚いたような顔をした。

「今年は男子の部も荒れますよ〜?今頃彼奴は、山奥かな」
「あ?山奥?」
「えぇ、ちょっとした練習相手に会いにね」
首を傾げるヴィータに、ライノは楽しげに微笑んだ。

────

「此処か……?」
クラナガン中央駅からリニアトレインや今時珍しい路線バスを乗り継いで二時間程。都
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