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魔法少女リリカルなのは ViVid ―The White wing―
第三章
ニ十二話 世界最強の少女
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る事が出来た。
これとジークお手製のインスタント精米を使ったおにぎり、クラナの豚汁が今日の夕飯だ。

「そしたらいただく命に感謝して」
「…………」
二人で向かい合って座り、ジークリンデとクラナは手を合わせる。

「「いただきます」」
大事な食事の挨拶だ。

[しかしそうすると、エレミアさんは、長く此方にいらっしゃるんですか?]
「んー、此処に来たのは二週間くらい前やね。前にも何回か来てるから、その時覚えたんよ」
[何回もですか?]
「ん」
アルの問いかけに、ジークリンデはおにぎりをはみながら答えた。

「ウチ、いろんな所をブラブラ歩きながら、練習したり、友達と会うたりしてるんよ」
[おぉー、それは武者修行の旅のような感じですか?]
「んー、そう言われたらそう言う意味合いもあるのかもしれへんけど……」
その答えに口を開く瞬間、ジークリンデの笑顔に一瞬だけ悲しげな光が混じった事にクラナは初見で気が付く事が出来たのは、或いはどこかシンパシーのような物を感じたのかもしれない。

「一番は、ちょっと家に帰り辛い、いうんかな……?」
[あ……申し訳ありません。立ち行った事をお聞きしました]
申し訳なさそうに言ったアルに、ジークリンデはクスリと笑いながら首を横に振って答える。

「ううん。気にせんでえぇよ。ウチが勝手に言ったことや。それにしても……」
「?」
[どうしました?]
不意に、ジークリンデはクラナのバッグでチカチカと点滅するアルを見て不思議そうな顔をする。

「アルは何て言うか、ウチが今まで合ったデバイスのみんなと違うて、とってもにぎやかやね」
[おや、そうですか?]
「うん。話してて退屈せぇへんよ」
[それは光栄です!]
嬉しそうにチカチカと光りながら話すアルにニコリとジークリンデが微笑みかける。その様子を見て仄かに笑いながら、クラナは言った。

「……俺が、上手く話せないので……」
その一言で、ジークは何かを察したようにクラナを見た。少しだけいたわるような視線は、何処か自身の内面を見透かされているような感覚をクラナに与えてはいたが、不思議と其れが不快では無い。

「そっか……アルは、クラナくんのくちなんや」
[そうあれたら嬉しいです!]
「……まぁ、ちょっと煩いですけど」
[ちょ、相棒!?]
やや溜息がちに言ったクラナの一言に、アルはショックを受けたような声で返す。その様子に、ジークはクスクスと笑った。

「うん、君等はホント、えぇコンビや」
[そうですとも!相棒の生涯の相棒は私と決まって居ますからね!]
「それ決めるのアルじゃないんだけど……」
小さく笑いながらそんな事を言うクラナはしかし、彼自身アクセルキャリバーを当分は愛機として使い続けるだろうとは思ってい
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