暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは ViVid ―The White wing―
第三章
ニ十二話 世界最強の少女
[12/15]
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
。確かに其処には、18:34の文字が表示されていた。と思ったら、35分になった。
「あ、アル!此処に来るのに使ったバスの折り返しの時刻表!」
[はい相棒♪]
何故かやや楽しげに言いつつ、アルはこの場所に来るのに使ったバスの時刻表を表示する。其処に書かれていた最終バスの時刻は、物の見事に“16:35”と表示されていた。既にニ時間も前だ。
「あぁ……」
「く、クラナくん大丈夫?」
やってしまったと頭を押さえる。
今日は一応18時半には帰宅するとなのはには言ってあった。既にこれを五分過ぎており、このままだと確実になのはから直接通信で連絡が来る。
自慢ではないが、クラナはなのはと通信で喋るのがあまり得意ではないのである。何故かと言えば、家と違って、逃げ場がないからだ。
「あー……」
[あ、問題はありません相棒。既になのはさんへはメールを送信しておきました]
「え……(本当か!?)」
なんと気の効くデバイスだろうか!此奴が相棒で本当に良かった!とクラナは驚きつつも笑顔でアルを見る。アルは楽しげに点滅しながら即座に答える。
[はい!“練習先で仲良くなった方と今日はキャンプをするので、帰りは明日になります”と!]
「……は?(なにそれ!?)」
なんと余計な事をするデバイスだろうか!此奴が相棒だと本当に碌な事が無い!と、クラナは驚きながらアルを見る。アルはやっぱり楽しげ(と言うか面白がっているのだとクラナには分かった)に点滅しながら、即座に答えた。
[何と言うか、お二人とも凄く楽しそうでしたし、この時間帯から山道を徒歩で帰るのも危険かと判断しまして……]
「な……(お前馬鹿!そりゃそうかもしれないけど、何の断りも無くエレミアさんにお世話になるって……しかも其れをなのはさんに言った!?何考えてるんだよ!?相手は初対面の、其れも女の人なんだぞ!?)」
「あ、あの〜……」
言語で絶句しつつ、念話で怒鳴り立てるクラナの後ろで、不意に声がした。勿論この場で自分とアル以外の声の発生源など一人しかいない。ジークリンデだ。
「す、すみません!此奴勝手に……!直ぐに訂正を……」
「あ、うん。その、そう言う事やったら、えぇよ?今日は泊まって行ったらええんや無いかな?」
「へっ……!?」
予想外の言葉に、クラナは混乱した様子で言葉を詰まらせる。まさかこの場でOKが出ると思っていなかったのだ。
「い、いや、でも、ご迷惑……」
「そんな事あらへんよ?ご飯、量には余裕あるし、一人で食べるよりおいしいやろし、あ、ちょっと作るの手伝ってくれるかな?そしたら寧ろ助かるくらいなんよ〜」
笑いながら言うジークリンデにますます困惑しながら、クラナは必死に他の否定材料を探す。
「い、いやでも寝床とっちゃうんじゃ……」
「大丈夫。
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ