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問題児たちが異世界から来るそうですよ? 〜無形物を統べるもの〜
問いかけ
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振り返ってそこに十六夜がいることに気づく。
黒ウサギがそのまま手を振ると、十六夜は一度うつむき・・・顔を上げた時には先程までの面影はなく、いつも通りの十六夜の表情で手を振り返し、立ち去る。
「・・・・・・?」
「あー・・・まあ、理由だけどな」
首をかしげている黒ウサギに何を言うべきなのか分からず、一輝はとりあえず話を再開することにした。
「あ、はい」
「今度ちょとケンカする約束をしてるんだけどさ、そいつが中々に強くて・・・その状況で武器を防御に回せるか分からないから、念のために、な」
「ケンカ、ですか・・・」
「ああ、ケンカだ。・・・ギフトゲーム形式でやる予定なんだけど、黒ウサギに審判頼んでもいいか?」
「・・・それは一体、どのようなギフトゲームなのですか?ケンカって・・・」
黒ウサギが本気で呆れた様子なので、一輝はどう説明したものかと悩み・・・
「まあでも、審判頼む以上は知っておいて貰った方がいいのか」
「何を、ですか?」
「ケンカの相手。湖札とケンカするんだよ」
「妹さん、でしたよね?」
「ああ、最愛の妹だ。だから、思いっきりケンカしてしっかり倒す」
何の迷いもなくそう言い気言った一輝に思うところはあったのだろうが、黒ウサギは他の質問をする。
「あの・・・一つ、お聞きしてもよろしいでしょうか?」
「別にいくつでも構わないぞ。なんだ?」
「それでは・・・最近の十六夜さん、何かおかしくないですか?」
これには、一輝の方が驚いた様子を見せた。
「・・・気づいてたんだな」
「YES。とはいえ、何かおかしい、という違和感程度なのですが・・・何か御存じではありませんか?」
「なんとなく察しはついてはいるけど、今はまだ言えない」
一輝がきっぱりと言い切ると、黒ウサギはため息をひとつついてあきらめた。
「わかったのですよ・・・黒ウサギの方でも悩みを聞いてみることができないか、ちょっと頑張ってみます」
「おう、ぜひそうしてやってくれ。それで解決するのが一番だからな。最悪、押し倒しちまえ」
一輝の言葉に一瞬首をかしげた黒ウサギだが、一輝の言わんとしていることを理解すると一気に顔を赤くする。
「な、何をおっしゃっているのですか一輝さん!?」
「ん?十六夜が相手ってのは不満なのか?」
「そう言うわけではないですけど・・・って、何を言わせているのですかこのおバカ様!」
このリアクションは予想外、とばかりに一輝は目を見開く。
「・・・え?マジでそうなの?半分くらい冗談だったんだけど」
「あ、いえ、完全にそう、というわけではないのですが・・・ちょっと、惹かれてはいます」
そう言うと同時に赤くなった黒ウサギを前にした一輝はどうしたもんかと頭を少し掻いて・・
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