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問題児たちが異世界から来るそうですよ? 〜無形物を統べるもの〜
問いかけ
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ないが・・・」
「だからこそ、私たちの目的のために引き込めたらどれだけいいか。・・・本当の魔王連盟を作って箱庭を滅茶苦茶にするなら、あそこまでふさわしい人はいないから」
湖札はそこでようやく納刀し、巫女服から普通の私服に戻る。何かあった時のために動きやすいジーンズにTシャツというラフな格好だが、それでも少女としての魅力にあふれる。巫女服の際には一つにまとめられていた長い髪も、今は解かれ風になびいている。
「それじゃあ殿下、次行こう。私としても兄さんとのけんかまでに少しでも強くなりたいし、もうグーさんと昆世魔王さん、リンちゃんは次に行ってるんでしょ?」
「・・・ああ、そうだな。次のやつはちょっと大物だから、全員で相手をするぞ。異論は認めないからな」
「おっけー。さ、次も頑張ろう!」
檻の中にいる蛇の系統の魔物の力を借りて完全に治癒した湖札は、何事もなかったかのように歩き出す。
「・・・そう言えば、今更なんだけどな」
「うん?何、殿下?」
「お前は、本気の殺し合いを自分の兄とすることに対して、何も思わないのか?」
「ああ、そんなこと?もちろん・・・」
========
「あ、あのー・・・本当によろしいのですか、一輝さん?」
「おう、問題ないぞ。よろしく頼む」
「・・・そうおっしゃるのでしたら、やりますけれども・・・」
あまり乗り気ではなさそうな黒ウサギがその手に持っているのは、ボウガン。それも、しっかりと殺傷能力のある実戦用のものだ。
そのほかにも、ボウガンの矢を入れてある矢筒や弓、銃など様々な遠距離武器が黒ウサギに装備されている。
「・・・本当に、ここまでやらなければならないのですか?」
「というよりは確認だから安心してくれ。反射神経がどれくらい残ってるのかの、な」
そう返した一輝は、逆に何も装備していない。ごくごく普通の、何の恩恵も宿していないし服に身を包み、両手にも何か持っているというわけではない。その状態で、ジーンズのポケットに手を突っ込んで立っている。
「じゃあそういうわけで、黒ウサギのタイミングではじめてくれ」
「分かりました。では・・・行きます!」
これ以上何を言ってもどうせ聞かないと察した黒ウサギはボウガンを構え、照準を一輝の頭に合せると同時に引き金を引く。そうして勢いよく放たれた矢は狙いの通りに一輝の頭に向かうが、一輝はそれを少し横に動いてかわし、走り出す。
今二人の間にはかなりの距離が空いているため、一輝から反撃に出るのは不可能。そもそも一輝の確認のためにやっていることなので、反撃することはないのだが。
そうして距離が詰められた分、避けるのが困難になったはずなのだが、流れるように矢をセットして連射し続ける黒ウサギの矢を、一輝は避
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