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艦隊これくしょん  History Of The Fleet Girl's Wars
ブリーフィング
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 「つまり、扶桑型の艦隊は囮になるんか?」
 関西弁の龍驤が疑問を口にする。関東圏の人間がマネした関西弁らしいえせっぷりである。というか実際なんで彼女が関西弁を話すのかよく分かっていないので、全員が効果的なリアクションをできずにいる。
 「いや、できれば扶桑たちで勝負がつけばいいというのが希望だ。だがそうもいかんだろう。ゆえに、今回の作戦は扶桑型の動きに呼応したものとなる」
 「つまり扶桑型は昼の大規模戦闘を戦い、ワタシたちは夜戦による奇襲ネ?」
 「そうだ」
 比叡がパワーポイントを操作して、作戦の説明図に画面を切り替えた。まず、呉基地からの矢印がトラック島に。そして、トラック島からの扶桑率いる艦隊のポートモレスビーまでの航路だ。
 「扶桑たちはポートモレスビーにて陸軍こと土方さんの作業支援ということでポートモレスビーに入ることにしている。
 「司令、陸軍にどやされるヨ?」
 「さて、なんのこっちゃ」
 土方というのは最近もっぱら海軍の基地建設の護衛に駆り出される陸軍に付いた渾名である。皮肉って言ったりはするが、上層部は本気で仲が悪いのだから、シャレにならない。金剛は昔、陸軍の支援に行ったこともあり、陸軍に皮肉を言われたことがある。金剛も地味に気にしているらしく、酒が入るとたまに愚痴ったりする。
 「敵にはあえて暗号で情報を流しておく。扶桑型がポートモレスビーに入り、ポートモレスビーを要塞化にはいると。つまり、餌は扶桑型ではなく、ポートモレスビー自体ということだ。奴らが動き始めた段階で作戦は開始する。ニューブリテン島の哨戒基地を中心に松型駆逐艦による哨戒網を敷いたうえで、敵がその哨戒網に引っかかるもしくは衛星による画像解析で動きが見られた場合、トラック島に駐留しているこちらの比叡、金剛、利根、筑摩、夕立、時雨はソロモン諸島に向けて出撃、早駆けして陸棲型に奇襲を仕掛ける。作戦遂行期間は三日間だ。その間に扶桑型は敵攻撃部隊を引き付け、比叡を期間とする奇襲部隊が敵泊地への殴り込みを敢行する」
 「フルマラソンネ。ロングランの後は提督のハグでゴールしたいけど、陸棲型をぼこぼこにした後にハグしてもらいまショ」
 「まあ、長駆けした後でも十分やれるはずじゃが。燃料が不安じゃな」
 「姉さん、私がドラム缶を背負っていきましょう」
 「僕が奇襲部隊か。提督、がんばるね」
 「久しぶりのソロモン、腕が鳴るっぽい!」
 各々が感想を漏らした。夕立は自らの記憶がないために、それほど気負うことなく任務に臨めるようだ。しかし比叡は黙っていた。
 「どの程度の部隊が動いたら、こちらの部隊は動くのですか?」
 赤城が聞いてきた。本作戦では彼女はトラック島から離れることは無いが、作戦には参加する気持ちでいるようだ。
 「こちらが戦艦を中心とした戦力
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