サボり魔、お仕置きか?部活にでるか?
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「くぁ……ねみぃ…」
「英く〜ん」
「うあ!?なんだ。薫さんか」
「なんだって酷いね〜。あんまりサボると俊君に怒られるよ?」
「そうなんすけど、まぁいいかなぁと」
「…お仕置きしちゃうよ?」
「何いってるんです?」
「今日じゃんけん参加させな〜い!!」
「え…それは嫌なんすけど…」
「じゃあ、部活でなさいっ」
あの、薫さん。
なぜ原山を俺に関することでお仕置きとかいってるんでしょうか?
俺がなんでお仕置きなんですか?
「ははは、英介にはじゃんけんに参加できないのが一番嫌かもなぁ」
「なんでです?」
「はぁよ?そんなのもわからないの!?」
「ちょっ、鈴っ」
ぐっと引き寄せられたかと思えば耳元に顔を近づけられた。
そして、静かな声でこう呟かれた。
「翼とやるチャンス逃すってことは翼を愛してるものにとっては辛いことだよ?」
「っ!?やめ、んっ」
俺の弱い耳を舌でちろっとなめられ、ぞくりと体が震える。
「やめろって…やだよ、こんなとこで」
「翼ってホントに可愛いよね、って痛!!」
「抜け駆けするな」
「亮君ごめ〜ん」
ぺしと頭を亮さんに軽く叩かれた鈴は少しオーバーにリアクションしてみせた。
少しホットし、亮さんに小さく頭を下げると、ニコッと笑顔で返された。
亮さんはホントにやさしいと思う。
「部活出る?それともじゃんけん参加しない?」
「く、どっちも嫌なことだ…」
「さぁ、どっち?」
「……部活に出るっす」
「よし、えらい!!」
なんか。男として何かを失った気がする…。
なんで、部活にでるを選んだの?
確かにそっちの方がありがたいが、じゃんけんをやめるを選んでくれれば良かったのにな…。
あ、なんか泣きそう…。
「薫さんさすがですね」
「すごいっすね、尊敬します」
まぁ、サボり魔を練習にこさせることができるから、一見落着か。
いや、俺の心の問題が解決していないか……。
俺の周りの人達は俺をどうしたいのかがよくわからない……。
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