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極短編集
短編42「可愛い眼鏡屋さん」 

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 メガネに目がねえ眼鏡屋が、生姜をなくしてつぶやいた。

「生姜無い!」

 って言ったけど、しょうがないよね!眼鏡屋さん。



 メガネに目がねえ眼鏡屋は、お餅屋の隣のオモチャ屋で、お餅のオモチャを沢山買った。沢山沢山、買ったから、メガネに目がねえ眼鏡屋は……

「重いっちゃ!」

 って言っていた。



 メガネに目がねえ眼鏡屋が、両手に花で料亭に行った。イケメン板前いたもんだから……

「この後どう?」

 と、聞いたけど、板前なんにも言わなくて、メガネに目がねえ眼鏡屋は、我慢出来ずに……

「そこの板前、なにか言いたまえ」

 と、言っていた。



 メガネに目がねえ眼鏡屋が、オオカミの着ぐるみ着てたって。途中でトイレに行きたくて、トイレに行ったはいいけれど。

「おお紙がねー」

 って叫んだって。



 メガネに目がねえ眼鏡屋が……

「何か飲もう?」

 と、僕に言った。

「コーラにしよう」

 と、言ったらば……

「ソーダにしよう!そうしよう」

 と、眼鏡屋、勝手に決めだした。だけど僕はコーラを飲んだ。メガネに目がねえ眼鏡屋は、それ見てそうだとつぶやいた……

「やっぱりそれも、美味しそーだ!」



 メガネに目がねえ眼鏡屋は、実は可愛い女の子。いつもそばには誰かいて、いつもイケメンばかりだった。僕には高値の華だけど、いつか気持ちを伝えたい。



 メガネに目がねえ眼鏡屋に、F1観戦誘ったら……

「え〜不安!」

 と、逃げられた。



 メガネに目がねえ眼鏡屋と、デートでデレッと池に行った。メガネに目がねえ眼鏡屋が……

「池に婆ちゃん落ちた」

 と、言った!池にバチャンと落ちた婆ちゃん。助けた僕もブルブルしてた。メガネに目がねえ眼鏡屋は……

「温かいもの買ってくる!」

 と、近所の店に、買い出し行った。眼鏡屋帰って僕は聞いた……

「あったかい物は、あったかい?」



 メガネに目がねえ眼鏡屋に、僕はとうとう告白した。

「結婚しよう」

「けっこうよ」

 おいおい答えはどっちなの!?



 メガネに目がねえ眼鏡屋は……

 今では僕に、目がない妻だ。

おしまい


おまけ





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