SAO編−白百合の刃−
SAO22-黒服再来
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いところは見せたくないから半分は認めないつもりでいる。それでも半分、半分以上はバカだと思うキリカの側に引き寄せられてしまうのも悪くはない、心地よい隣だと私は歩んでしまう。
「……はしゃぎすぎると幼稚化するわよ」
「急激に退化するわけないだろ。恐いわ」
「脳が退化するのよ。そうね…………廃人になるぐらい退化するわ」
「退化じゃなくてそれは悪化だよ! その言い方だと、私、まるで昔は廃人だったってことになるじゃないか!」
「えっ、違うの?」
「真顔で返さないでよ!」
日頃のお日様のような温かさの仕返しをしてスッキリした。
「羨ましいですね……」
シリカがぽつりと言うのが耳に入った。何が羨ましいのか……わかりたくはなかったので、否定をした。
「あんな変態のどこが羨ましいのよ。感覚がおかしいわね」
「えっ、えぇっ!? で、でも……」
戸惑いながらもシリカはしっかりと口にした。
「ドウセツさんとキリカさん……まるで夫婦漫才みたいで楽しそうでした。あたし憧れます」
どこをどうみたら漫才や夫婦に見えるのかしらね。きっと視界も悪いんだわ。
「バカね。眼科でも行って治してきなさい」
「あたしの目は異常じゃないです!」
「ちょっとドウセツ、シリカをいじめないでよ〜」
「キリカは頭の中を手術しに行ったら? 頭が良くなるわよ」
「人を頭悪い言い方しないでよ!」
キリカとシリカの一文字違いの二人がギャーギャー行っているが適当に流して、いつものように私は言葉を武器に二人を当てる。そうすることで、自分を保っていた。
そんな言葉を武器にする私をキリカとシリカは文句を言いつつも嫌っていないことには……感謝した。
キリカは自ら先頭に立ち、隣のログハウスにノックしてから数秒後、ドアからキリカの双子兄であるキリトが出迎えてきた。
「はーいって、来たか」
「キ〜リト君、あ、そびっま、しょう」
「発音おかしいし、低いし、小学生か」
「トモダチっぽいでしょ?」
「どこがだよ」
私にはわからないが……どこかのネタなんでしょうね。と言うより、皆わかっていなかった。実の兄であるキリトもクエスチョンマークを浮かべている。
空気に察したキリカは話を切り替え始めた。
「……それはともかく、シリカ連れてきたよ」
「ん? あぁ……この子がシリカか」
キリトの視線がシリカに向けられる。容姿を確認するようにキリトの視線は再びキリカに戻し、話を進めた。
「こっちも来ているから入れよ。自己紹介はそこからでもおかしくはないだろ?」
「そうだね」
キリカの勝手な判断で決めつけると、キリトとアスナのログハウスに上がり込んだ。その後ろにいるシリカも「お邪魔します」とキリトに挨拶をして
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