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問題児たちが異世界から来るそうですよ?  〜無形物を統べるもの〜
土地の復興
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「ふむ、九尾の妖狐か。確かに似たような霊格の持ち主であるし、丁度いいかもしれないな」
「確かに、な。問題があるとすれば、あの性格だが・・・」

ああ・・・、とそれを知っている一輝は納得する。しかし、それを知らないクロアからすれば二人が何を悩んでいるのかは全く分からないので、

「何か問題があるのかね?」
「いや、まあな・・・プライドが高いんだよ、異様なほどに。高圧的だし」
「なるほど、確かにその方が九尾らしくはあるがな」

一輝の簡潔な説明にクロアは納得した。いろんな人が持っていると思いたいあの九尾のイメージがそのまま固まったような九尾なのだ。いろいろと面倒になりそうというのが共通の意見だろう。

「まあ、一応ウチの先祖が殺したときも生き肝狩りの真っ最中だったらしいしなぁ・・・」
「本当にそんな相手に教えさせて大丈夫なのかね?」
「一応、今ではそれに比べれば丸くなったし・・・ちゃんと礼節を持って接すればちゃんと対応すると思うぞ」

まあ、そういうことなら・・・と何ともしぶしぶといった様子でそのプランでいくことに決定した二人。なんにしてもやってみないと分からないことではあるが、ちゃんと対応してくれるのであればそれはこの上ない修行になる。そこまでのメリットを見逃すのは惜しい。

「さて、じゃあそんな感じでたまにあいつを出しておくことにする。リリに言っといてくれるか?」
「分かった、伝えておこう。ところで、一輝はしばらくの間本拠にいるのだったか?」

この話はここで終わり、レティシアはこれからについての話に移る。
なんだかんだ色々と忙しくなっている一輝がいつから活動し出すのか、それを確認しておきたいのだろう。

「ん?あー・・・そうだな。とりあえず、しばらくの間は本拠にいることになるな」
「いつから活動を始めるんだ?」
「とりあえず、ちゃんとスレイブ使って戦えるようになるまでは体作りだな。そうなったらたぶんちょっとある(・・・・・)から、それをこなして」
「まて、そのちょっとあるにいやな予感しかしないんだが」

レティシアの言葉を一輝は無視した。一切とり合わず、話を続ける。

「それから、一回“ウィル・オ・ウィスプ”の本拠に泊まりに行く予定だな。俺ん所のメンバーで泊りに行って、今後のこととか色々と確認する」
「色々と、とは?」
「ジャックがいなくてもどうにかなるのかどうか、だな。ジャックがいなくなっちゃうとあのコミュニティでまともに戦えるのはウィラだけだし、あのまま向こうにいて大丈夫なのか、とか色々とな」

既にこの件について一任するという許可をジンからもらっている一輝は、はっきりとそう告げた。その結果によってはまた色々とやらなくてはならないということも、二人なら既に理解しているだろう。


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