生死乱れる紅の狂宴
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そんなモノを喰らうのは無理だと、誰かが言った。
はい残念、と明は笑って、そしてまた一人がファラリスの雄牛となっていく。
投げられた肉片を、一人が狂ったように貪り着いた。手は使えないから、犬のように口だけで齧り付き、そして吐く。
それでも食べろと彼女は言う。
吐きながら食べる自分が人であるかどうかも、紅揚羽に捧げられた供物たる者達には分からなくなっていった。
「よく出来ましたー♪ そんなにおいしい? じゃあどんどん焼いて行くからねー! たぁっくさん食べなよ♪」
絶望に染まる。皆、もうやめてくれと言いながらも、死が怖ろしくて従い続けた。
其処は正しく、地獄だった。
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