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ソードアート・オンライン 蒼藍の剣閃 The Original Stories
ALO編 Running through to take her back in Alfheim
Chapter-13 仲間との絆
Story13-11 ヨツンヘイム
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「ユイ、近くに水面はあるか!?ある程度の広さがあれば、川でも湖でも何でもいい!」

「…ありました、パパ! 北に約200メートル移動した場所に氷結した湖が存在します!」

「なら、その湖まで死ぬ気で走るぞ」

「え……え?」


キリトが腰からピックを取り出し構えた。それを構えると…………

「せぃっ!!」

キリトは右手を振って青い光の帯を発生させながら飛翔させる。ピックはそのまま速度を増していき三面巨人の一番上の顔の目と目の間に命中した。

それと同時に怒りの声を上げてターゲットをキリトたちに変更する三面巨人。

「逃げるぞ!」

「ちょっ…………」

そうこうしているうちに巨人が地響きをたてて追ってくる。

「待っ……いやぁぁぁぁぁぁ!!」

陸上選手顔負けのフォームで逃げていくキリトに対し、なんとか走っているリーファ。

「ひぃぃぃどぉぉぉいぃぃぃぃ」

すると、キリトが雪を散らして停止した。走ってくるリーファを受け止める。

――何がしたかったの!?

とリーファが思っていると、突然ばきばきばき……と異質な音が響き渡る。

巨大な氷結湖の上で止まったキリトたちを巨人も追いかけてこようと乗ったが、氷が重さに耐え切れずに割れ始めたということだ。

そのまま雪原が陥没し露出した湖に沈んでいく三面巨人。

「そ、そのまま沈んでぇ……」


そんな願いと裏腹にじゃぶじゃぶと水をかき分ける音が聞こえてくる。

「泳いでる…………」

泳ぐ巨人に半ば呆れているリーファが再び湖に視線を向けると、先ほどの水母邪神が同じくあとを追ってきてひゅるるる! という雄叫びとともにザブンと湖に飛び込んだ。それと同時に20本近い肢が巨人の顔や腕にグルグルと巻きつく。その巨人も声を上げて抗うが水中での動きは鈍いのか先ほどの機敏な動きは見られない。

「そ、そうか…………」


あの象水母はその水母のような体を裏切らないもともと水棲タイプの邪神モンスターなので、陸上よりも水中でその真価を発揮する。陸上では体を支えるためにその肢の大半の動きが制限されていたがその必要が無い水中はフルで肢攻撃が可能となる。

それに対し三面巨人は陸上型、自分の体を浮かすために2本の腕を使っているため、攻撃手段の半分を奪われている。


もうそこからはお返しといわんばかりの猛攻撃だった。三面巨人に乗りかかると頭まで水没させ一際激しく象水母が啼くと同時に体が青白く光る。光は細いスパークへと形を変え、20本の肢を地たって水中へと流れる。

「あっ…………」

「よし!!」

キリトとリーファが声を上げると同時に今まで無限にあると思われた三面巨人のHPバーがすさまじい勢いで削られていく。
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