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ソードアート・オンライン 蒼藍の剣閃 The Original Stories
ALO編 Running through to take her back in Alfheim
Chapter-13 仲間との絆
Story13-10 裏切りと協力
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慣れた韻律を持つ闇属性魔法のスペルワードが、高く澄んだアリシャの声に乗って流れていく。
たちまち周囲が俄かに暗くなり、何処からともなく一筋の月光がさっと降り注いだ。
光の筋は、アリシャの前に金色の液体のように溜まっていき、やがて完全な円形の鏡を作り出した。
周囲の者が声もなく見守るなか、その表面がゆらりと波打つ。
そして、滲むように何処かの風景を映し出した。
その鏡に映っているのは、シルフの領主館の執務室。
正面に巨大な翡翠の机が見え、その向こうで領主の椅子に身を沈ませて卓上に両足を投げ出している人物がいる。
眼を閉じ、頭の後ろで両手を組む男……シグルド。
サクヤは鏡の前に進み出ると、琴のように張りのある声で呼びかけた。
「シグルド」
その途端、鏡の中のシグルドがぱちりと眼を開き、バネのように跳ね起きた。
同じく鏡の中のサクヤと真っ直ぐに眼を合わせてしまったシグルドは、口元を強張らせてビクリと体を竦ませる。
「サ……サクヤ……!?」
「ああ、そうだ。
残念ながらまだ生きている」
サクヤは淡々と応えた。
「なぜ……いや……か、会談は……?」
「無事に終わりそうだ。
条約の調印はこれからだがな。
そうそう、予期せぬ来客があったぞ」
「き、客……?」
ユージーン将軍が君によろしくと言っていた」
「な……」
シグルドの剛毅に整った顔が驚愕と共にみるみる内に蒼白になっていく。
言葉を探すかのように瞳をキョロキョロと動かし、その視線が、サクヤの背後にいるキリト、リーファを捉えた。
「リー……!?」
一瞬、飛び出すほどに見開かれたその眼は、ついに状況を悟ったようで鼻筋に深くシワを寄せ、猛々しく歯を剥き出す
「……無能なトカゲどもめ……
で……? どうする気だ、サクヤ?
懲罰金か? 執政部から追い出すか?
だがな、軍務を預かる俺が居なければお前の政権だって……」
「いや、シルフでいるのが耐えられないなら、その望みを叶えてやることにした」
「な、なに……?」
サクヤが優美な動作で左手を振ると、領主専用の巨大なシステムメニューが出現した。
無数のウインドウが階層をなし、光の六角柱を作り出している。
一枚のタブを引っ張り出し、素早く指を走らせると、鏡の中のシグルドの眼前に、青いメッセージウインドウが出現した。
それに眼を走らせたシグルドが、血相を変えて立ち上がった。
「貴様ッ……!正気か!?
俺を……この俺を、追放するだと……!?」
「そうだ。レネゲイドとして中立域を彷徨え。
いずれそ
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