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ソードアート・オンライン 蒼藍の剣閃 The Original Stories
ALO編 Running through to take her back in Alfheim
Chapter-13 仲間との絆
Story13-9 黒白の閃光
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一礼すると、リーファたちの方に向かって叫ぶ。
「誰か、蘇生魔法頼む!」
「解った」
サクヤが頷くと、すっと浮き上がった。
着流しの裾をはためかせながら、ふわふわと漂うユージーンのリメインライトの傍まで上昇し、スペルワードをの詠唱を開始する。
やがて、サクヤの両手から青い光が迸り、赤い炎を包み込んだ。
複雑な形状の立体魔方陣が展開し、その中央で残火が徐々に人の形を取り戻していく。
最後に一際眩い閃光を発すると、魔方陣は消滅した。
キリトとサクヤ、そして蘇生したユージーンは無言のまま舞い降り、台地の端に着地した。
再び、周囲を静寂が包む。
「見事な腕だな。
俺が今まで見たなかで最強プレイヤーだ、貴様は」
「そりゃ、どうも」
「貴様のような男がスプリガンにいたとはな……
世界は広いということか」
「俺の話、信じてもらえるかな?」
「………………」
その時、台地を取り囲むサラマンダー部隊前衛の長槍隊から、1人のプレイヤーが歩み寄ってきた。
ガシャリと鎧を鳴らして立ち止まり、左手で尖った面頬を跳ね上げる。
無骨な顔つきのその男は、ユージーンに一礼してから口を開いた。
「ジンさん、ちょっといいか」
「カゲムネか、何だ?」
「昨日、俺のパーティーが全滅させられたのは知ってると思う」
「ああ」
「その相手がまさにこのスプリガンなんだけど…………確かに連れにウンディーネがいたよ。
エスの情報で、ある部隊が追ってたのもこのスプリガンだ。撃退されたらしいけど」
「そうか…………そういうことにしておこう。
現状俺も領主にもウンディーネ、スプリガンと事を構えるつもりはないからな。ここは引こう。
だが、貴様とはいずれもう一度戦うぞ」
「のぞむところだ」
キリトの差し出した右拳に、ユージーンは己の拳をぶつけると身を翻した。
翅を広げ、大地を蹴る。
そして、サラマンダーの大軍勢は一糸乱れぬ動作で隊列を組み、ユージーンを先頭に鈍い翅音の重奏を響かせながらたちまち遠ざかっていった。
無数の黒い影はすぐに雲に飲み込まれ、薄れていくと、やがて完全に消え去った。
「…………サラマンダーにも話の分かるやつがいるじゃないか……」
「キリト君……ホントにむちゃくちゃね」
「よく言われるよ」
「ふふふ……」
笑い合う二人に、サクヤが咳払いをしてから声をかけた。
「すまないが……状況を説明してもらえないか?」
Story13-9 END
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