第十四話
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も、なんだか不安だなぁ。
これまでに読み取ったのは、二枚になるのか。これから先もっと増えていくことだろう。
「ああ、ここに保存されてるんだ。……って、写真なんだから当然と言えば当然か」
偶然見つけたデータホルダを開いてみると、そこには二枚の写真が保存されていた。
テンの時の黒猫と鈴ちゃんの時のクラリネット。どっちもなんだか独特の雰囲気を持っている。
「この時の猫、可愛かったなぁ」
犬派か猫派かと言われたら犬派な俺だけど、猫も好きなのだ。だからちゃんと見たいなーと思って、何の気なしにそのデータを読み込んでみる。
と、その時。
ピロリロリーン♪
Dフォンから軽快な音が鳴った瞬間。
俺は背後から流れてくる熱気を感じていた。といっても、そんなに熱いわけじゃなくて……こう、湯気みたいな感じだけど。
って、うん?熱気?湯気?なんで俺の部屋から?
「……あんた、何してくれてんのよ」
「……へ?この声は、もしや……」
その声を聞いた瞬間にDフォンが熱くなり、赤く光る。さらに、夢を見た。
その夢の舞台は、俺の部屋。登場人物は、俺とテンの……あの時最後に見た、赤い髪のテン二人だけ。
そして、目の前に立つテンが俺の胸に飛び込んできて……そのままナイフを刺され、死亡する。
意識が戻り、ようやく状況を理解した。今後ろにいるのは、間違いなくテンだ。そして……
「フンッ!」
「いっでー!?」
今背中を思いっきり殴ってきたのも、テン。というか、痛い。本気でいたい。涙が出てきそう。
「な、なあ……確か、ハーフロアってのは身体能力が高くなるんだよな?」
「ええ、そうね。それに今のあたしはロアモードみたいだし、もっと高いわよ」
「そんな力で殴られたら、俺が死ぬだろ!」
「大丈夫よ。今のあんたをあたしが殺すには、夢の通りにしないといけないから」
よく分からないけど……たぶん、それもロアとしてのルールみたいなものなんだろう。
話もそらしたいので、聞いてみることにする。
「えっと、それはどうしてなんだ?」
「それを話すのは別にいいんだけど……何か着るものを貸してくれない?」
「……着るもの、ですと?」
そう言えば、さっき湯気みたいなものが流れてきたっけ。つまり、ということは……!
「振り向くな!」
「グッ」
両手で頭を固定された。これでは、いくら首を回そうと頑張っても回らないし、目を動かしても見ることができない。そして、テンの力に勝てるはずもなく。
「……分かった。とりあえず、ジャージの上を着ててくれ。それからスウェットのズボンでも出すから」
「そうね……身長差的に、それで大丈夫かしら」
話がまとまったので、俺は今
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