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戦闘城塞エヴァンゲリオン
第4話Aパート『見知らぬ、天井』
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、自社グループの病院での治療費用に必要とは伝わっていないらしい。

「しかし、そんな義理は無い。なぜなら、僕は彼らと。正式な契約を結んでいない」
「なら、すぐにでも契約を結んでしまえ。そうすれば。…、ちょっと待て」
そう、目の前のこの男は間違いなく頭が切れる。

「貴様はまだ、どこの所属でもない、まったくのフリーだというのだな」
「ええ」
「つまり、ネルフに先んじて我が社と専属契約を結ぶことも可能。というわけだ?」
「まさに。その通り」
即座に頷く。

「ネルフが貴様を使いたいと言ってきたら、我が社の専属だと。いちいち利用料を吹っ掛けてやればいいのかな?」
「ええ。妥当な金額を請求してもらって結構。その上で、理不尽な要求に対して、拒否できるようにしていただきたい」

「しかし、俺も中間搾取するぞ。(いたず)らに貴様の取り分を削る結果になるとは思わんのか?」
契約交渉というのは、契約事のプロフェッショナルがやるべきだ。
例えば、プロスポーツ選手はその競技を行うプロフェッショナルであっても契約事は素人だ。対して彼らを雇うチーム側の人事の担当者は契約事のプロフェッショナルである。そんな両者の交渉がはたして対等であるといえるだろうか?
ならば、選手の側もその道のプロフェッショナルに交渉を任せるべきではないか。

口下手な自分に有利な交渉ができるとも思っていない。だからそれを任せたいと、素直に頼んだ。

「くくくっ、俺を、いや魔殺商会を、代理人として利用しようとはな」
「気に、召さない。と?」
低い笑い声。プライドを傷付けてしまっただろうか。

「まさか。…おもしろいっ。そういう交渉は大いに好むところだ」
「それは。よかった」

「川村ヒデオ。君が望むなら、魔殺商会は君を正社員として迎えよう」
「是非とも」



「となれば、契約書を作らんとな。契約金として…、1000万ほどでいいか?それも用意させよう」
部下に指示をしようというのだろう。高瀬はポケットから黒光りする二つ折りタイプの携帯電話を取り出した。

「…契約金は、その半分で結構。その代わりに、支給して貰いたいものがいくつか」
「何だ。言ってみろ」

「まずは携帯電話を」
高瀬の携帯電話を指差す。

「持ってないのか。いや、ネルフからも支給されるのではないか?」
「支給されるでしょう。…発信機と盗聴機が、仕込まれたようなものが」
「ああ、だろうな」
納得した顔で頷かれる。

「とゆーか、今時スマホじゃないんですねー?」
「ふん、スマートホンか。以前使ったこともあるがな。ちょっとドンパチやらかしただけで画面が割れて、かなわんので戻した。
総チタン・ボディの特注品だぞ。イカシてるだろう。拳銃弾ぐらいなら耐えてみせ
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