告げられるは詳細
[9/10]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
のだろうか。
「閉じ込められたのか!?」
「いえ、呼びもどせばいいだけなので……しかし誰が」
二度も発明品の所為でぶち壊された空気だが、今回も何とか取り戻し、テイルブレス譲渡の話へと戻っていく。
時を同じくして、エレベータ内。
そこでは『二つ』の声が響いている。
「やっぱり、もう限界?」
『アア、俺の力を徐々に流しこんで行っテモ、これ以上はもたネェ。流しこみ過ぎたら逆にばれるかラヨ』
「なるほど……でも」
『デモ?』
「おなか減った」
『この状況と全く関係無イナ、そして繋がりも無イ』
そこに居たのは、グラトニーだった。
『風陰東風』と名付けた隠密技と、ラースの助力で今の今まで隠れ続け、総二達の会話をずっと聞いていたらしい……が、しかし何時もと姿が違う。
血走っている左目には眼帯が付けてあり、化物の様な左腕は小さくなり人間と同じ質感となっているが、隠しきれていないのか所々タトゥーの如く浮き出ている。
それは右足も同様だった。
服は何時の間に用意したのか、下は陸上選手顔負けの短すぎる短パンとスパッツ、上は肩部分が露出した袖口の大きい長袖の服だった。
中央には口とピザのマーク、その下に “berryhungry……” と英語が書き記されている。
何故人間の様な体となっているのか、そして何故ラースの声が表に出ているのか―――実は、先の戦いでエレメリアンを食べた際、漸く一定値に達した為、人間化とラースの声の表面化が出来る様になったのだ。
ちなみに瀧馬に戻らない理由はと言うと、エレベーター内に何が仕掛けられているか分かったモノではない為、エレメーラ摂取と力のセーブ、正体隠蔽が同時に行える格好でいるのだ。
また、万が一客が居た場合の対処の理由もある……が、実はもう “close” の札は欠けてあるので、この理由で気を張るのは徒労であるのだが。
エレベーター内にはやはりカメラと録音機材があり、そこから微妙に吸い取り続けて、機能を狂わせていた。
先のトゥアールのデータ消失事件も、恐らく彼らの犯行だろう。
……エレメーラ摂取よりも、くだらない事に対する怒りに思えるのは、此方の気のせいだろうか。
「会長、ツインテイルズに入るのかな……」
『だとしタラ、単純感情種の話は一旦お預けダ。新人なのにアイツらの相手何かしタラ、瞬く間に喰われっちマウ』
「うん……妥当」
漸く喫茶店内へと着いたエレベーターから降りると、やはりか存在する監視カメラの所為で戻れず、仕方なしに少女姿のままで閉まるエレベータののドアを見やる。
『だから今回は偵察で終わらせたノヨ。アジトも分かった
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ