告げられるは詳細
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運が悪いとしかいいようが無い。
それ程間の悪いタイミングで、会長は割り込んできたのだ。
「テイルレッド、が、観束く、ん―――」
「か、会長!?」
「……」
余程ショックだったのだろうか、生徒会長・神堂慧理那はテイルレッドから元の姿に戻った総二を見て、仰向けに倒れ気絶してしまった。
変身を解いてしまい疲労も残っているため駆け付けられず、あわやコンクリートに激突と言う所で何時の間にか傍にいたグラトニーが、化物の左手で上半身半分を掴むと軽々持ちあげ地面に寝かせる。
それから総二の方を向き、特になにを言うでもなく見つめ続ける。沈黙に耐えきれなかったか、先に総二が口を開いた。
「え、えっとさ……俺、世間ではアイドルと化マスコット扱いで幼女だけど―――」
「……知ってた」
「実は見たとおり本当は男なんだ……って、え? ……えっ?」
「知ってた」
「……はい?」
喰いぎみに、被せる様に言ってきたために本当に知っていたのであろうと推測はできる。だがしかし、総二がグラトニーの前で変身を解いた記憶は無い。
そして世間では男勝りな幼女としても捉えられているので言葉やそぶりだけでは判断できない。
なら何故か……そのからくりはグラトニー本人―――と言っていいのかどうかは、エレメリアンという未知の生命体なので分からないが、とにかく彼女自身の口から語られた。
「……属性力の量と質、お前とレッドでおんなじ。分からない方が可笑しい」
「マジか……するってーと普段の姿を見た事も……?」
「ある。でもたまたま」
属性力で見分けられ正体を見破られるとは思わず、今までずっと騙しとおしていた事もあって盲点となっていた要素であったが、それはそれで何故アルティメギルの連中は見破る事が出来ないかと言う疑問も生まれる。
それに対してはトゥアールが推論を出す。
『総二様…年これはもしかすると、アルティメギル所属のエレメリアンと、グラトニーちゃんやドラグギルディを倒した青年に、事件となった腕のおっきなエレメリアンは、名称が同じなだけで異なる種類なのではないでしょうか?』
「ということは、前に言っていた単純な感情と趣味嗜好で分けられてるって事か?」
『その説が濃厚でしょうね。強さも特殊能力もケタ違い、常識の捉え方すら別ですから。』
例に挙げるなら人種の肌の色や酵素の違い、イグアナなら陸特化か海特化の違い。
他にもあげればキリは無いが、種類が同じでも食性や生息地域が違ったりするのだから、エレメリアン内でも同じ事が起こったって何ら不思議ではない。
すると唐突に荒い足音が聞こえたかと思うと、彼女の付人であり総二達の学園の体育教師
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