第六十九話
[1/2]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
それから二日後の払暁。
俺達袁術軍は真桜と工作隊と一部の隊が建築して完成した塹壕(擬装)を砦の前まで進んでいた。
「それにしても、よく短期間で完成したな真桜?」
「あったり前やんか。ウチを誰や思うてるねん?」
真桜がボヨンと胸を反らす。
「巨乳の真桜」
「ちょッ!? 真顔で言われたらウチも恥ずかしくなるやんかッ!!」
真桜が顔を真っ赤にする。
「と言われても事実なんやからな」
「………うぅ〜。七乃達を食ったのに今度は嬉しそうかいな」
「何か変な表現があったのは気のせいですかッ!?」
「ちょっと長門ッ!! 静かにしなさいよッ!!」
バキィッ!!
「お、お前が一番五月蝿いわロッタ………」
ロッタに杖で殴られた。
お前仮にも僧侶だろ?
「それよりも隊長。ソロソロかと思います」
「ん。そうだな」
凪が俺に言ってきた。
「斥候の報告によれば、堀の深さは胸までくらいだと言う事です」
砦の周りには水が引いた堀があった。
「四斤山砲で橋を破壊しながら砦の壁を砲撃して壁を破壊する。大砲隊は繰り返しながら砲撃をして敵を撹乱させる。いいな?」
『おぅッ!!』
皆が頷いた。
ジャーンッ!! ジャーンッ!! ジャーンッ!!
「合肥城の方向から銅鑼の音だ。作戦開始だッ!!」
この時、塹壕を直前まで孫策軍に知られないように合肥から霞と桜花の騎馬隊が城門から進撃した。
「張遼隊突撃やァッ!! 敵を容赦なく踏み潰したれェッ!!」
「華雄隊突撃するぞッ!! 王双達を孫策軍の目から逸らすのだッ!!」
二人は部隊の先頭に立って突撃をする。
『ウワアァァァァァァーーーッ!!!』
騎馬隊は雄叫びをあげながら砦に向かった。
一方、砦の孫策軍は適切に対処しようとしていた。
「城門は閉じよッ!! 弓隊用意ッ!!」
城壁の上では黄蓋が指揮をしていた。
孫策軍の弓隊が準備をする。
「袁術軍め、まさか払暁から攻撃を仕掛けるとはな………」
黄蓋はそう言って自身も弓を持つ。
ドスッ!!
「ぐッ!?」
その時、黄蓋は左手に痛みを感じた。
左手の二の腕の下を見ると矢が突き刺さっていた。
「何じゃと?」
黄蓋は下を見て目を見開いた。
下には既に袁術軍が来ていた。
そして袁術軍は大砲の砲身を城門と城壁に向けていた。
「いかんッ!? 城門に集まれェッ!!」
黄蓋が叫んだが遅かった。
ズドオォォンッ!!
ズドオォォンッ!!
袁術軍の大砲が至近距離から砲撃を開始して、砲弾
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ