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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第463話】
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に中学時代の女子が苦手ってだけだからな、俺個人では更識さんが苦手ってって事はないさ、これがな」


 ニッといつもの笑顔で応えると、更識さんは目を見開いた――だが、俺の笑顔に応える様に笑みを溢すと、また口を開く。


「……有坂君、職員室……いこ……?」

「……あぁ、もう時間もギリギリだしな、早速パートナー申請しに行こう」

「……ぅんっ」


 言ってから自身の座っていた椅子から立ち上がる、少しずれた眼鏡型ディスプレイを掛け直すと荷物を肩に持った。

 それを見た俺は、先導する形で前へと歩いていく――その後ろを彼女は追従する。

 その間、他愛ない話をしながら歩く――そうこうしている内に俺と更識さんは職員室へと辿り着いた。

 其処からは中に入り、申請書に互いの名前を書いて山田先生に提出――山田先生の話ではどうやら俺達二人が最後らしい。

 ――って事は、未来ももうパートナーが決まったって事だろう――誰と組んだかは気になるが、それに関しては未来に聞けばいいだろう。

 一礼してから二人で職員室を後にする――俺は隣に居た更識さんに。


「これで晴れてパートナーだな。 更識さん、よろしくな?」


 彼女の前に手を差し出す――俺の顔と手を交互に見ながら、おずおずと差し伸べられた手を掴み、握手に応えた。


「よろ、しく……。 ……わ、わたし、の事……っ」

「……??」

「か、かか……簪……で……いぃ、から……」


 真っ赤な表情で伏し目がちになり、視線が左右に泳ぐ更識さんを見て俺は僅かに微笑を溢す。


「そっか。 ……なら俺の事も気軽にヒルトで、な? 簪」

「ぅ、ぅん……」


 俺もそう告げるが、彼女の性格からすれば少し抵抗があるかもしれないな。

 そう思いつつ、俺は早速――。


「んじゃ、整備室行きますか? ――っても、俺は着替えてこないといけないから、一旦ここで別れて整備室で待ち合わせしようぜ?」

「あ、う、うんっ……」


 それだけを聞くや、俺は一旦着替えるために更衣室に足を運ぼうとする――前に、くるりと彼女の方へと振り返る。


「……そういや、整備室何番使うんだ?」

「だ、第……第二っ!」


 力強くそう告げる彼女の言葉に、笑顔で応えると俺は――。


「了解、じゃあ第二整備室で待ち合わせな?」


 それだけを言い残し、若干駆け足気味で俺は更衣室へと向かった。
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