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ウルゼロ魔外伝 絆の英雄の子と若き魔導師たち
第一部 破滅からの救済者
無印編 駆け出し魔法少女と群青の巨人
青い光
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を暴走させていたのか…?」
「すぐ封印するね」
レイジングハートを握る力を強めたなのはが言うが、ユーノは「無茶だ!」と言った。
「ジュエルシードを封印するには、すぐ近くじゃないと…」
「そんなの、やってみなくちゃわからない!レイジングハート!」
『Sealing Form』
レイジングハートは槍の矛先に似た形に変形し、なのははそれをシンリョクの方に向ける。レイジングハートから光のリングと翼が現れ、コアの部分に桃色の光が集まっていく。
「リリカル…マジカル…ジュエルシード、封印!」
波動砲に似た光はシンリョクの方へ一直線に飛んでいった。そして、シンリョクの内部にも伸びる触手に絡み付いていたジュエルシードをも捉えた。
禍々しい光を放ち続けていたジュエルシードは、なのはのレイジングハートの起こした光に飲み込まれると、自身の光を収め、停止した。そしてレイジングハートの力で遠く離れたなのはの元に運ばれ、彼女の手の中に収まった。
「遠隔封印までできるなんて、すごいよなのは!」
ユーノは彼女を誉めるが、なのはの顔に笑顔はなかった。
「…私、知ってたんだ。サッカーチームの子がジュエルシードを持ってたこと」
そうだ、見間違いだなんて決めつけず、彼を追っていけばこんなことになる前にジュエルシードを回収できたはずだ。だが…。
重い罪悪感が彼女の心に重くのし掛かる。
「なのはは悪くないよ!元々ジュエルシードを持っていたのは僕だ。僕が誤って落としてさえいなかったら…」
「ううん、私のせいだよ。私があの時…」
ユーノの言葉を否定し、自分を追い込んでいくなのは。

だが、後悔することさえ今の彼女たちには早すぎた。

「!なのは!」
「!」
とっさにレイジングハートを自分の眼前に運ぶなのは。同時に、地面から生えてきた木の根が生き物のようにうねりながら彼女に襲いかかるが、瞬時にレイジングハートが魔法陣で形成された盾『プロテクション』を発生させたことで怪我はなかった。
しかし、気が付いたときにはすでに彼女は数えきれないほどの数で形成され木の根の、天然の檻の中に閉じ込められてしまった。
プロテクションにもヒビがピシピシと入り込んでいる。
「ど、どうしてなの!?ジュエルシードは封印したのに!」
「僕たちが甘かった…あの機械は元々自分の力で稼働していたんだ!ジュエルシードはあくまでパワーアップのための糧に過ぎなかったんだ!」
「そんな…」
ヒビがさっきより拡がっている。このままだと、なのはとユーノは木の根に押し潰されてしまう。
(嫌だ、嫌だよ…お父さん、お母さん、お兄ちゃん、お姉ちゃん…アリサちゃん…すずかちゃん!)
死の危機が迫り、彼女は死を覚悟した。




「まずい…!」
謎の青年は木の根に囚われてしまったなのはとユーノ
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