第一部 破滅からの救済者
無印編 駆け出し魔法少女と群青の巨人
青い光
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を持つ宝珠型のアイテム=インテリジェントデバイス『レイジングハート』を与えたことでなのはを魔法を使う者、魔導士に目覚めさせた。彼は遺跡発掘を生業とした一族の出身で、『ジュエルシード』と呼ばれる危険かつ不思議な宝珠を探している。
普段は以前通り小学生生活を満喫しているなのはだが、魔法関連の異常事態が起こると、彼女は魔導士として戦いの場にでるのだ。
「今朝、変な夢を見たんだ」
「夢?」
「うん、怖い夢だった。なんだったのかな?」
指先を唇に当てて可愛らしく首をかしげるなのは。
青い巨人が暗くて荒れ果てた街の真ん中で泣き叫ぶ。どんな意味を持っているのだろう。
「悪夢は忘れたほうがいいと思うよ。抱え込んでも何の得もないし」
「そうだね。それより、『ジュエルシード』を回収することのほうが先決だもんね」
「でもなのは。キツかったらすぐに言ってね。もともとこれは僕の役目だったんだし…」
「ユーノ君」
人差し指をユーノに見せつけ、なのはは彼の言葉を遮った。
「それ以上言ったら、怒っちゃうよ?それより、早く朝ごはん食べに行こう。今日はお父さんのサッカーチームの試合見に行くんだからね」
「う、うん…」
海鳴市。なのはが育った都市で、人々が常に暖かな幸せを送っている街である。毎日笑顔が絶えることなく見ることができ、訪れる者、暮らしている者の大半が何不自由ない生活を送っている。
しかし、そんな街のある夜…。
空に突然穴が空き、カプセルに似た謎の物体が、青い光と共に落ちてきた。
落下したカプセルは、人気の無い山奥にクレーターを作り出した状態でめり込んでいた。丸い球体のような小さな物体だが、人が一人分入る程度の大きさだ。するとカプセルの蓋が、いや扉が煙を吹きながら開かれる。そこから人影が姿を見せた。
そこから現れたのは、人間ではない…異形の姿をした『何か』だった。
しかし、カプセルは一つだけではなかった。
もう一つ…そっくりそのままの構造と様式を持つカプセルが、最初のものの落下からほとんど日が立たないうちに落ちてきたのだ。
「ゲームセット!」
海鳴市の川辺に設置されたサッカーコート。なのはの父、高町士郎は喫茶店『翠屋』の店長であると同時に、主にここで練習するサッカークラブのコーチを勤めている。今日は別のクラブのチームとの練習試合。たった今試合終了のホイッスルが鳴った。結果は2-0、なのはの父のクラブのチームの勝利だった。
「「「やったあ!」」」
なのはと共に、このチームの勝利を喜んでいる少女がいた。金髪で強気な少女がアリサ・バニングス、紫色の髪でおしとやかな雰囲気を漂わせているのは月村すずか。元はいじめっ子といじめられっ子の関係なのだが、なのはがすずかを苛めるアリサに一発平手打ちしてそれが喧嘩に発展、すずか
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