4部分:第四章
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との話からこのことを確めていた。
そしてだ。彼女はだ。今は。
周りの女達にだ。こんなことを話した。
「では」
「はい、どうされるのですか」
「一体」
「今日はここにいて見たいのですが」
そうしたいというのだ。彼女達に。
「春を」
「そうされたいのですか」
「今は春をですか」
「ここで」
「見たいと思います」
実際にだ。その春をだった。
雅娘は見ていた。田植えに山、花に蝶、その中で楽しんでいる人達を。
一瞬ごとに春は終わるがそれでもだ。その春はまた来て何時までも心の中に残っていることを感じながら。今は見ているのだった。
春なわすれそ 完
2011・8・25
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