あからさまなイレギュラー
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多分、一夏柄みのことだろう。 簡単に予想できる
「……ん?」
カタカタカタ、と保健室内の瓶が振動を始めた。
何だ?と思い、耳を済ませれば、何かの大群がものすごい勢いでこちらに向かってきているようである。
あ、やへ、これ女子だ
そこからの俺の行動は速かった。
すぐそばの窓を全開にし、足をかける。
突然の行動には?となっている凰とシャルル。 見せるのは初めてだったなと、一人で納得
他の二人はあぁ、と分かったような顔をしていた
「一夏。 悪いが、俺は一足先に失礼する。 悪い予感しかしない」
「は、ちょ、それどういう意味……」
「達者でな!」
別に今生の別れって事でもないけどね!
凰とシャルルの驚きの叫び声が聞こえたが、俺は気にしない。
夕焼けに染まった空の下、俺は寮へと急いだ。
なんでも、今度の学年別トーナメントはより実戦らしいものにするためにタッグ、つまり二人組での参加らしい。
あのときの女子の大群もそれで一夏やシャルルと組みたがってたやつなのだろう。
なんとか、一夏とシャルルが組むことで収集はついたそうで、シャルルが女だとバレることは無さそうだ。 良かった良かった
「…………いや、俺がよくねぇよ」
誰と組む? 男はもういない。 あとは女子だけ
女子の中には、未だフリーの俺と組もうとしているやつもいるようで、申込用紙を持って俺に詰め寄ってきたりもする。
結果、俺、逃走
今はアサシンの気配遮断を十全に生かし、なんとか女子達を避けることに成功している。
ここで、特定の誰かと組んでしまえば、いらぬ噂が流れる可能性もある。
それは俺としては不本意である(別に、組んだ女子に不満があるわけではないが)
とにかく、申込用紙を出さなければ、抽選になる。
それを待つのが良いだろう。後で何か言われる心配もない。
「あと少し、あと少し耐えればいい……」
「………」
「………」
「………」
俺たち三人はアリーナ内の更衣室でそれを見ていた。
対戦相手の発表がつい先程行われ、もうまもなく試合が開始される。
だが、俺はその組み合わせに言葉を失っていた
「まぁ、なんだ。 お手柔らかにな」
「こんなことになっちゃうなんて……」
一夏には苦笑され、シャルルには心配そうな目で見られた。
いや、本人である俺が一番疑いたい。
「……どうしてこうなった…」
確かに、抽選で決められた組み合わせがいいと思ったよ?
でも、これはどうかとさすがに
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