男の甲斐性A
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くる子供に父親は必要だろう。ワシはそれを心配しているんだ」
ふむ……ルドマンさんも言うわねぇ。“生まれる子供の為”って言われれば、リュカだって怯むかもしれないわ。
「なるほどね……確かに生まれる子供に父親は必要だな」
「だろ!? お前もそう思うだろ!」
お……ルドマンさん、勝利を確信したか?
「ではこうしよう。デボラさえ良ければ僕が父親になろう!」
「「「はぁぁぁ!?」」」
私を含めほぼ全員でハモった“はぁぁぁ!?”だった。ハモらなかったのは大笑いしてるポピーだけ……心配だわ、あの娘の将来が。
「や、やっぱりお前が父「だから違うと言ってるだろ! 実際は父親じゃ無いが、血の繋がらない父親になってやるって言ってんの!」
やっぱり何か隠してるぅぅぅ!
「ふざけんな馬鹿、何でアンタを父親にしなきゃならないのよ!? 御免被る」
「そうは言うけどデボラ……ルドマンの……君のお父さんの言う事にも一理あると思うな僕は。子供には父親が必要だよ。僕だったら打って付けだと思うね……何故なら既に沢山子供が居るから。母親の違う子供が複数居るからぁ(大笑) あはははは、ちょーウケるー」
ウケないいわよ!
「ウケるか馬鹿!」
「お前なんか父親に出来るか!」
ルドマンさんもデボラも、多分この場に居る皆(ポピーを除く)の気持ちは一致しただろう。
つーか何であの娘笑ってられるの?
あれ本当に私の娘?
「じゃぁ如何すんのさ?」
「父親なんて必要ないわよ。世の中の大多数の父親ってのが、養育費や生活費を稼ぐだけの存在よ。つまり金さえ稼いでいれば、私達の側に存在しなくたって問題ないのよ。だったらパパが居れば良いだけじゃない! 養育費も生活費も私のパパで、この子のお祖父ちゃんが稼いでくれれば良いのよ!」
凄い事言ってきたわこの女……
「なるほど……反論できないなぁ」
いや、父親代表として反論しなさいよリュカ!
「そ、そうですわお父様……姉さんの子供です、私も叔母として子育てに協力しますし、ルディーも弟か妹が出来たみたいで嬉しいです」
「そ、そうですよお義父さん。僕達皆で協力し合ってより良い家庭を築きましょう」
何だか話が纏まりつつある。
リュカの話術の所為か?
何か釈然としない物があるが、この雰囲気を壊さない為に何も言わない方が大人なんだろう。
「ルドマンは幸せ者だなぁ……こんなに素晴らしい家族を持ってるんだから」
ルドマンさんとデボラの肩を抱き、優しく諭す様に言葉をかけて二人を密接させるリュカ。
絶対に何かを隠してるのだろうけど、取り敢えずの解決を迎えたので、私は何も言わないで置く……この場ではね。
ビアンカSIDE END
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