第四十三話 街道での死闘その五
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「ここで」
「へえ、何処にだい?」
「それは」
「それは?」
「こうすれば」
ここでだ、桜は不意にだった。
これまで怪人の両手にそれぞれ持っている棒からの攻撃を防ぐ一方であったのを一瞬、だがその一瞬にだった。
防ぐのを止めて怪人の腹に突きを入れた、それは些細な突きだった。
しかしその突きが怪人の注意を誘った、そして。
攻撃に集中し操縦とバランスは下半身でのみ行っていた怪人はその姿勢を崩した、こうなればハンドルを持っていない状態では。
一気にバランスを崩した、怪人はそれを見てだった。
何とかバランスを取ろうとする、しかし。
そこで攻撃も完全に止めた、そこにだった。
桜は一気にだった、剣に風の力を全て集め。
バランスを取ろうとするその怪人に集中的に突きを浴びせた、それで怪人を何度も貫き。
その背に符号を出させた、敗れた怪人ばバイクから落ちそのまま倒れた。
敗れた怪人達は見れば二人位共殆ど同じ位置にいた、薊と桜はその二人のところにバイクを戻してそしてだった。
二人共バイクから降りてだ、彼等に言った。
「これでな」
「私達の勝利ですね」
「よくやったと言っておく」
「負けたぜ、完全にな」
怪人達は上体を起こしてだ、二人にそれぞれ言った。
「そう攻めてくるとはな」
「思わなかったぜ」
「機転を利かせてか」
「そうして勝つなんてな」
「俺達はそれがなかった」
「それで負けたって訳か」
こう自分達で言うのだった。
そしてだ、薊と桜も言った。
「あたし達の戦いはいつもな」
「頭を使って勝つことは確かに多いですね」
「正直いつもやばい状況さ」
「しかし咄嗟にです」
今にしてもなのだ。
「機転を利かせてな」
「勝っていますね」
「頭で戦う」
「そして勝つか」
また言う怪人達だった。
「そういうことか」
「力に頭か」
「その二つを使ってな」
「勝つ、か。見事だよ」
「そしてな、二人共か」
「いや、あんた達全員がか?」
今戦った薊と桜だけでなく、というのだ。
「頭がいい」
「そこは似てるな」
「ひょっとしたらな」
「同じなのかもな、そこが」
「同じ!?」
「同じといいますと」
二人共怪人達のその言葉にはっとした、そして。
怪人達にさらに問おうとする、だが。
ここで怪人達の身体の端が灰になってきていた、それでだった。
怪人達もだ、二人にこう言うしかなかった。
「悪いがだ」
「これでお別れだよ」
「俺達の消える時が来た」
「永遠にな」
「ここでかよ」
「去られるのですか」
二人にとっては残念なことだった、その感情が顔にも出ている。それでこの言葉を出すのだった。
「まだ聞きたかったがな」
「では」
「そこ
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