第三十四章
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「この中にスサノオはいないですね」
「そうだな」
斬月・真も戦いつつ弟の言葉に応えた。
「奴はいないな」
「ということは」
「葛葉、駆紋いいか」
こう二人に言った、戦場を見回し戦いつつ。
「スサノオのところに行け」
「俺達二人でか」
「奴を倒せというのか」
「ここは我々に任せろ」
他のライダー達にというのだ。
「二人なら大丈夫だ」
「けれどこの数だぞ」
鎧武はこう返した。
「幾ら何でも」
「こちらもこれだけの数だ」
「そうです、充分です」
龍玄も鎧武に言う。
「ですからお二人はスサノオを」
「ミッチーまでそう言うんならな」
「スサノオさえ倒せば終わりです」
戦い、それ自体がというのだ。
「ですからお願いします」
「よし、じゃあな」
「行くぞ、葛葉」
バロンも龍玄達の言葉を受けて言った。
「そしてスサノオを倒すぞ」
「そうするのが一番か」
「今はな、行くぞ」
こう言ってだ、バロンが引っ張る様にしてだった。
二人はスサノオを探しに向かった、森の中を二人で進み。
ふとだ、鎧武はバロンに問うた。
「スサノオは何処にいると思う」
「決まっている」
バロンは前を進みつつ答えた。
「あの遺跡の中だ」
「あそこか」
「奴はあそこにいる」
確信しての言葉だ。
「ここからすぐだな」
「そうだな、遺跡だとな」
鎧武は森の中を見回してから言った。
「ここから本当にすぐだな」
「そこで最後の戦いだ」
スサノオ、彼とのというのだ。
「勝つぞ」
「ああ、絶対にな」
「この姿では勝てない」
「ロードバロンになるんだな」
「御前もなるな」
「ああ、大将軍にな」
それぞれの最強の姿にというのだ。
「なるか」
「そしてだ」
「あいつと戦うか」
「問題は奴がどういった姿かだ」
バロンが懸念しているのはこのことだった。
「一体な」
「ああ、そのことだよな」
「御前も予想がつかないな」
「ちょっとな」
鎧武も首を傾げさせる。
「わからないな」
「そうだな、それによって戦い方が違ってくる」
「それもかなりな」
「そこが問題だ、果たしてどんな姿で出て来るのか」
「気になるな、確かに」
こうした話もしつつだ、二人で遺跡に向かった。そして遺跡に着くと二人は大将軍とロードバロンにそれぞれなった。
その姿でだ、二人で遺跡の中に足を踏み入れて呼んだ。
「おい、来たぞ」
「ここにいるな」
「如何にも」
あの声が返って来た。
「私はここにいる」
「では早く出て来い」
バロンはまたスサノオに言った。
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