運命は動き出す
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また会える日が来るなんてな」
「あなた、彼のことだけは好きだったものね、カンピオーネの中でも特に」
「まぁな、昔は許せなかったけど今ならあいつの気持ちも分からなくもない」
「相変わらずね、護堂は。外見は変わってしまったけれど中身はあまり変わってないわね」
「どういうことだ、なんか俺成長してないみたいな言葉のニュアンスだったんだけど……」
「まぁ、いいってことよ。それより早く食事を終わらせて行きましょ。私だって早く彼に会いたいわ」
「分かったよ、でも食事くらいゆっくりさせてくれ」
こうして護堂とエリカは現世、日本の信州に旅立ったのであった。
草薙護堂が幽世を旅立つ前日。
満月北斗の家には一人の来客が来ていた。
高坂 葵である 。
彼女はカンピオーネの気配を探すために長野に来ていた。
最初は微弱にしか感じなかったが家に近づくに連れ、魔力が濃くなったおかげで案外早く見つけることができたのだった。
最初にあった時は想像していたよりもずっと若かったこともあって混乱していたが既に立ち直っていた。
「なんとお呼びすれば良いでしょうか?王よ」
「え、どういうこと?なんで僕が王と呼ばれるの?」
そう疑問を投げかける。彼とて魔王であるとしてもただの子供である。疑問はもっともなことであった。
「貴公はまだカンピオーネになったばかりで知らないのかもしれないでしょうが、カンピオーネはあらゆる人類を統べる魔王です。このことからカンピオーネは人類にとって王たる存在なのです」
「うー、じゃあ北斗って呼びすてにしてください」
「しかし!」
「そんなこと気にしないですよ。それにお姉さんの方が年上ですし」
「そうですが!」
「はいこの話はおしまい。それより一つ叶えて欲しいことがあるんです。正史編纂委員会の人なんですよね?」
「はい、そうです。それがどうしましたか?」
「じゃあ僕の新しい家を探してください」
「……は?」
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