第四十七話
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っているから、まあ色々と確認しておかないといけないのだ。面倒で面倒だけど、仕事くらいはすることにしよう。
「・・・俺は、お前が上だなんて認めない」
と、無視して話していたらそう言い残してどこかへ行ってしまった。やばい、面白いなこいつ。
「んで?あれは何?」
「せめて誰、という聞き方にしないか?」
「いや、あそこまで無礼な態度とられてもまだそう聞けるほど出来た人間ではないんだよ」
「確かに、人間としては最低の部類だな」
鈴女ははっきりとそう言ってから、説明してくれる。
「とはいえ、一輝も聞いているんじゃないか?あれが、光也の息子だよ」
「ああ・・・あの、ランク持ちの。男子の中では俺の次にランクの高い奴だ」
「そう言うことだ。まあ、色々とあってな・・・自分の父親が後見人をしていて、自分よりランクが高く、さらには名前を失っているやつだ。思うところがあるのは仕方ないと思って許してやってほしい」
そう言うことなら、決勝かなんかで当たった時にボッコボコにする程度で許してやろう。あいつが何をできるのかは分からないけど、まあランク差的に考えてみて制限かかってる今でも勝てるだろ。少しは見せ場作ってあげてもいいけど。
「・・・んじゃ、俺はもう行くな。ちょっとやることが」
「こんな朝早くにやること・・・ああ、そういうことか。頑張って」
察せられてしまった。まあうん、席組みの仕事って泊まり込みとかもあるから分かるよな。
「俺がやるのもちょっと問題な気がするんだけどな」
「確かに普通なら問題だろうが、まあもう気にするやつもいないだろう?」
「ちょっと前までは同居人の一人が気にしてた」
そう言ってからをすくめてから、今度こそ分かれる。あと少し行けばつくし、そろそろ準備しとかないとな。準備運動は・・・まあ、軽くしてから来たし大丈夫だろ。札もあるし、呪力も問題なく巡ってる。何も問題はない。強いて言うなら普段より大変になってる可能性があることだけど、それくらいはもうどうしようもないことだ。
「・・・ここ、だな」
自分の部屋のとは違うカードキーに書かれている部屋番号は、間違いなくここのものだ。同室はいないって言ってたし、このまま入って行って問題はない。
「・・・よし」
体に不具合はないし、札も二枚もった。五行札と間違えてはいないし、ちゃんとこのためだけに作った札だ。これでいける。
最後に深呼吸をひとつして落ち着いてからカードキーをかざし、ピーッ、という音が鳴って鍵が外れるのを確認してから一呼吸の内に入り込み、
「結界生成、急急如律令!」
それと同時に、札を一枚使って壁や床、インテリアに沿う形で結界を張る。一秒でも早く、結界で部屋中を覆い尽くして、
「グッ・・
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