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ソードアート・オンライン〜狩人と黒の剣士〜
エピローグ『狩人と黒の剣士』
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俺がSTLに身体を横たえると、量子通信デバイスが降りて、しっかりと被さる。
「それじゃ……行くわよ」
神代さんの声に全員が異口同音で答える。
マシンが低く唸りを上げる。
途端、俺の意識、魂を構成するフラクトライトが生体脳から切り離され、五感と重力が消失。
すぐにフラクトライトは光回線を超高速で突進し、アンダーワールドに突入する。
まず、光が見えた。
その奥に、純粋なる黒が出現した。
俺は、光のトンネルの先の闇に飛び込む。
いや、全て黒で塗りつぶされてはいない。
黒を背景に、恐ろしいほどの数の、色とりどりの光点が一杯に満ちている。
星だ。夜空……
とも、違う。
何故なら。
「……う、うわああああ!?」
キリトが隣で、足元を眺め、絶叫した。
地面が存在していないからだ。
「きゃ、きゃああああ!?」
「こ……これは……!?」
左右で、更に驚きの声が上がる。アスナとアリスだ。
キリトの両手が、二人に掴まれる。
俺は、呆れながら言う。
「落ち着け、ここは仮想の宇宙だ」
「………宇宙………?」
キリトは、恐る恐る呟いた。
途端、左右の二人がくしゃみをする。
確かに、ここは激烈な低温環境だ。生身で来てるから当たり前だろう。
俺か?俺は、電気の熱で暖めてるからな。
ーーーーーーーーふむ、所でアンダーワールドってどっち方向だっけ?
そして、俺は、そんなことを考えていた。
宇宙空間に投げ出されるとは思っておらず、流石の俺も参る。
「嘘だ……そんな……」
キリトが震える声で言うと、アリスが真後ろを向いてキリトの手を握る。
「キリト。……あれを」
キリトに釣られ、俺も真後ろを向くと、そこには、惑星が在った。
球体の半分は、完全な黒に染まっている。
しかし、その中程から、黒は徐々に藍、群青と変わり、紺碧へと色を変える。
つまり、夜明け。
と言うことは……あれがアンダーワールドと言うことになる。
「……ソルスの影響で、見えなかっただけか」
俺は呟くと、アリスが言う。
「世界よ!私が生まれ、私が愛したアンダーワールドよ!!聞こえますか!!」
すると、星々が、その光を一瞬強めた。
「私は、今帰還しました!…………私は、ここに居ます!!」
俺はそれを聞くと、顔を綻ばせてそれに頷いた。
ーーーアンダーワールドよ、我が第二の星よ。俺も、帰ってきたぞ。
アンダーワールドに向けて拳を振ると、何かの反応を捉えた。
「……キリト、アリス、アスナ。悪いけど、敵発見」
「このタイミングで見付けるなよなー……」
キリトが愚痴ると、アスナとアリスの手を握って、高速移動をする。
俺も雷撃になって移動すると、反応を捉えたポイントに向かう。
すぐに敵の前方で止まると、俺は叫ぶ。
「アビッサル・ホラーかよ!」
途端
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