エピローグ『狩人と黒の剣士』
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、俺は溜め息を付く。だが、次のマリサの言葉でメールを凝視する事となる。
『だけど、二行目の文は可笑しいぜ?一行目は、普通の読点が打たれてるのに、二行目の文はドットが打たれてるぜ?これじゃ、文が成り立たねぇぜ』
そう、マリサの言葉で、俺はメールを凝視する。確かに、一行目は読点だが、二行目は明らかにドットだ。
ドット……。
「そ……そうかっ!!」
急いで散らばっているデスクから紙とペンを発掘すると、マリサを称える。
「ナイスだマリサ!突破口が見えたぜ!!」
『え、そんなに凄い事を言ったのか?』
「言ったに決まってんだろ♪マリサ、今日はお前の好きなもんをご褒美に好きなだけネットで買え!高くても良いぞ!!」
俺はマリサに言うと、ペンを走らせる。
「雲上庭園は80、大厨房は10、武具庫は3、暁星の望楼は95、聖泉階段は1、50……。これらを三つのドットで区切ると……!」
俺は言いながら書き記すと、手を止めた時、ドットに区切られた四つの数列が並んでいた。
記す物は、IPアドレス。つまり、何処かのサーバーに接続する用のアドレスなのだ。
俺はメールを閉じ、キーボードを乱打して問題のアドレスを入力し、接続しようとした。しかし、アクセス拒否と表示されたのだ。
つまり、根本的な所を見落としてると言うことになる。
「登るべき“白き塔”とはこのアドレスでまちがいない。ならば……“かの世界”と言うのは……!」
そして、俺は思い至る。
「そうか……!サーバーはアンダーワールド!つまりこれは……アンダーワールドへの接続経路だ……!」
俺はすぐにスマホを取ると、神代さんに連絡する。連日、ラース六本木分室にいる筈なので、待ち時間はそう長くなかった。
繋がった神代さんに、事の次第を話すと、佳境に差し掛かった途端、「そ、それは本当なの!?」と悲鳴混じりの声と共に、起き上がる音がした。
「ええ。ヘッダが偽装されてるんで、トレースは幾ら俺でも無理っすけど、内容は本物です。恐らく、キリトにも送られているでしょう」
「そ……そう。なら、今すぐにでも確かめてみないと……」
「今からそちらに向かいます。セッティングだけは済ませて下さい!」
俺は強引に終わらせると、荷物を持って、研究室を出ると、止めて在った雷狼号に乗り、六本木分室に向かった。
暫くして、STL室に到着した俺は、先にスタンバイを終えて、キリト達のスタンバイを待つ。
「……このメール、絶対にあの人が関わってるのでしょうね」
神代さんが不意に、そういう。キリトにも言った言葉だ。
「……そう、ですね。恐らく、俺とキリトも、正確には俺とキリトのフラクトライト、でしょうけど……」
記憶を取り戻した俺が言うと、神代さんは俺に乗るように促す。
既にキリト達も乗っていて、アリスは椅子に座っている。
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