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【D×D】掃除男、君はとてもいい匂いだ…
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粒子を感じる感覚器官が鋭いという意味でしかなく、臭いへの敏感度は10倍程度らしい。……だが、神話の獣ともなると果たして普通の犬と比べてどれくらい敏感になるんだろうなぁ?……なぁ、神話体系の生物ってのは生物種的な体構造を持っているんだろう?そいつの目の前で人間でも悶絶する臭気を嗅がせたら……なぁ、どうなると思う?」
「先輩、顔が!顔が滅茶苦茶悪そうになってます!!」
「フェンリル可哀想なんだけど!?すげえ可哀想なんだけど!?」
「貴方……なんて残酷な事を!鬼!悪魔!邪魔外道!!」
「部長、私達も悪魔だが……」
「ひでえよ……犬にそんなもの嗅がせるなんて、人間のやることじゃねえよぉ!!」
「犬じゃなくて狼だと……おぅええええええ!!」

指を差して非難するリアスや地面に手を叩きつけて号泣するイッセー。何故か助けられた味方陣営から非難囂々(ひなんごうごう)であるが、当の本人は「試して何が悪いか!」と言わんばかりにふんぞり返っている。完全に悪人である。

「おい箒、てめぇ前にやたらと臭い食べ物持ってきて試食させたよな?あの時は食ったことない食べ物を持ってきたからって一緒に食べてたから疑問に思わなかったが……」
「ああ、あれは本当だよ。ただ実験も兼ねてたってだけー」
「だから俺を実験動物みてぇに扱うのやめろよッ!!あの踏絵実験のせいでオーディンのジジイに滅茶苦茶笑われたんだぞ!?食いものの件もシェムハザにも臭せぇって渋い顔で言われるし!!これ以上俺の尊厳を貶めんなぁぁぁッ!!」

実は箒、予めアザゼルにこの強烈な匂いという者が通じるかどうかをブルーチーズ等で実験していた。何も知らずに不意打ちを食らったアザゼルは目一杯顔をしかめたが、普通に食べた。そして他の実験では不意打ち防犯スプレーの類は効いていないようだった。この事実から、箒は仮説を立てた。

――防犯スプレーのように相手に何らかの害意を与える意図のものにはかなり耐性が強いが、食品などの害意を与えることを目的としてないアイテムに関してはダイレクトな感覚を持っている。

「そこまで推論を立てれば後は実証だ。出来るだけ混じり気が少なく、直接的に人間より嗅覚に敏感そうな――本当ならケルベロスとかで実験するつもりだったんだけど、まぁ今回はお前が"ていのいい実験動物"連れてきてくれたおかげで理論が実証できたよ。――いやぁ、ご苦労さん」

悪臭の苦しみに悶えるロキを見下ろしてにっこりとほほ笑む箒の顔。
ロキはその男の表情に、未だかつて覚えたことのない寒気を覚えた。
かつて他人の心を弄び、操り、不安や亀裂を与えてきた狡知の神が、たった一人の人間に恐怖していた。

「あ………悪魔より、悪魔染みてるぞ貴様……!この、化物めぇ……!」
「何言ってんだよカミサマ。アンタ達が世界樹だかどこ
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