暁 〜小説投稿サイト〜
詩集「棘」
僕に翼はなく…

[2]次話


枝先き芽吹く希望
春の輝き
道の端には小さなクローバー
生命の息吹…

世界はこんなにも眩しくて
目の眩むような光に満ちている
ただ 君の居ないこの場所で
僕は居場所を見失った

僕に翼はなく…
地に堕ちてもがいてる
君の名を叫びながら
今日もまた…頽れる…
僕に翼はなく…
風に嫉妬して喘いでる
愛を胸に抱きつつ
影を引き摺り…生きている…


陽射しに騒ぐ鼓動
曇った心
囀ずる小鳥の声にさえ
苛立つ自分…

時はこんなにも残酷で
手を翳しても止まらない
君との距離は広がるばかりで
僕は僕を…見失った…

僕に翼はなく…
過ぎ逝く日々に涙する
君への想い抑え切れず
今日もきっと…頽れる
僕に翼はなく…
還らない日々を見つめてる
触れたい君の幻影を
探しながら…生きてゆく…

涙も渇れて…

声も出せず…

ただひたすらに…

想う…





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