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【IS】何もかも間違ってるかもしれないインフィニット・ストラトス
闖入劇場
第百十二幕 「当方に迎撃の用意あり」
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頭をオーバーヒートさせてしまった。思春期特有のものなのか、それともユウに免疫がなさすぎるのか、はたまた簪が迂闊すぎるのか。
フリーズするユウに困る簪。二人の非常に無駄な時間はその後数分間続いた。



 = =



で、なんやかんやでユウの予想通りの展開になったのだが……。

「………なんで二人とも顔が赤いのカナ?不純異性交遊?」
「「違います!」」
「ユウちゃんそういうおしとやかな子が好みなの?」
「違………わないけどさ」
「私達、親友、だから……!」
「あら、彼女ではないの?うーんそれはそれでちょっと残念なような安心したような……?」
「何で赤の他人の貴方が残念がるんですか!!」

その台詞にあからさまにショックな顔を見せるなんちゃってくのいち。これでも国家レベルのVIPを襲撃したレベルの高い犯罪者なのだが、その緊張感のなさにユウは「僕はこんなのに負けたのか」と頭を抱えた。

「むむむ……てっきり愛の力で限界突破とか言い出すのかと戦々恐々してたのに……ちょっとそっちの眼鏡っ子!ちょっとユウちゃんにチューしなさい!ほっぺまでなら百歩譲って特別に許すわ!!」
「しませんから!!というか簪に何を訳の分からない事を吹き込んでるんです!貴方にそんな権限ないでしょうが!!」
「ち、ち、ち、ちゅー……?……ふにゅう」
「ああッ!!簪にチューは刺激が強すぎたのか気絶した!?ちょっと簪!君がここで気絶したら話し合いとか仕込みとか全部無駄になっちゃうから!!お願いだから起きてぇぇぇーーーッ!!!」


しばらくお待ちください………


状況改め、簪とユウはその不審者くノ一と正面から相対した。

「まさか普通に歩いて僕の前に現れるとはね……まぁいいさ。来ることは分かってた」
「ふぅん、お友達を増やして対抗しようっての?正直ちょっと残念な回答よねぇ……根性なしに拍車がかかったんじゃない?」
「世の中勝てば勝ちなんですよ!持てる手段を全部尽くして勝てりゃあそれでいいんです!それに――人数集めても勝てない時は勝てませんしねッ!!」

どーん!と完全に開き直っているユウに簪は若干あきれ、くノ一は予想外の展開だったのか若干複雑そうな顔をしている。求めていた結果ではないが、間違いでもないから怒るに怒れないといった雰囲気だろうか。

あの人は本当にユウに対して特別な感情があるんだ、と簪はちょっと意外そうに思った。
あれはなんというか、どちらかというと保護者が子供の能力を試している雰囲気だった。とてもではないが確かにテロリストには見えない。

――本当に戦う必要のある相手なのだろうか?
更識の人間としては偽造された態度だと疑うべきである。今も体は隙を見せないように適度な緊張感を保ち続けている。だが、本能的な
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