第陸話『今朝の喧嘩、その後』
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ちゃって。今買うとこで――」
「……」
愛は俺と久美子達を交互に見て、どうゆう事が起きたのか理解するとみるみる顔が険しくなっていく。
「……クミ。お前、コイツになにした」
「え……あ、えっと」
「………」
上手く言葉が出てこない久美子。それ見てどうやら愛の中では、予想が確信へと変わったのか、さらに顔が険しくなった。
「……テメェまさか、アタシの言った用事を人様から巻き上げた金で済まそう
ってんじゃないよな」
「はい!?えっと、あのっ」
「……ハァ、一般には絡むなって何度言ったら分かる。恥ずかしいことしてねーで、さっさと返してこい」
「はっ、はい!すいません!」
久美子があわててこっちに駆け寄ってくる。
「さ、最初から借りただけだからな」
ぶつぶつ言いながら100円玉を返される。その後ろでは愛が「(悪いな迷惑かけて)」という視線を送ってきたので「(気にするな)」と送り返しておいた。
そして、愛は自分で飲み物を買って戻っていた。
それを見送った俺もお茶を買って教室へと戻った。
〜夜・雄介の家〜
あの後、特に何事もなく午後の授業も終了今日は3会の集まりもなかったのでそのまま帰宅した。
そして、その日の夜―――
「ユウ、今日はホント悪かったな」
家に来ていた愛が開口一番に謝ってきた。愛は基本的に毎晩家に来ている。まあ、隣同士だから真琴さんにも公認されている。
「別にいいって言ったろ、気にすんな。それより、インスタントコーヒーとココアどっちがいい?」
「じゃあ、ココアで…」
「あいよ、ちょっと待ってな」
水をケトルに入れてスイッチをONにする。お湯が出来たら愛が家から持参してここに置いてある猫のマグカップにココアの元を入れてお湯を適量さらに砂糖も加える、そして、混ぜてから氷を入れてアイスココア(砂糖増量)の出来上がり。俺も、自分のアイスコーヒーを注いで持って行く。
「ほい、お待たせ」
「ん、サンキュ」
ココアを受け取る愛。俺もそのまま、ソファに座ってコーヒーを一口飲む。
「「はふぅ〜」」
この時間が一日の中で一番まったり出来る。愛も同じようでソファに横になりだらけモードにはいている。
「まったく湘南最強の喧嘩狼がなにだらしない格好してるんだか」
「別にいいだろここか自分の家以外落ち着いてられねぇーんだから」
「はいはい、じゃあ存分にだらけて下さい」
「うん、そうさせてもらう……はぁ〜」
アイスコーヒーを飲み干し晩ご飯の下ごしらえに入る。
「愛は
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