第陸話『今朝の喧嘩、その後』
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と食べたいよなぁ」
「言うなよ」
「落ち込むだけって知ってるだろ」
「飯が不味くなるタイ」
「健康な思春期の男子なら当然そう思うよね」
いっきに俺達一帯の空気が重くなった。特に三人からは負け組オーラ出てる。もしかして、この前誘われた合コン上手くいかなかったのかな…?
「お、お茶買ってくる…」
あまりの空気に耐えきれず席を立った。
〜自販機前〜
購買部の前にも自販機はあるが、この時間は込んでいるので部室棟の方に向かった。財布を開けて小銭を取り出しつつ近づくと――
「ぁンだよ100円玉ねーじゃん」
「ここ、札は認識しませんからね」
「どーします?愛はんの頼まれ事なのに」
ん?あれは、葛西久美子とその他団員AとBか。そうか、人気がないから必然的に出くわしやすいのを失念してた。絡まれたらメンドイし見つかる前に退散しますか。
「ん?おーおー、いいところに」
校舎に帰ろうとした俺を葛西久美子が見つけてそのまま、3人に囲まれる。
「悪ぃな。ビンボーなオレらのために募金してくれるなんて」
「いや、その気はまったくな―――」
――ガシッ
「くれんだろ?」
突然胸倉を掴まれる。
「100円でいいんだよ?な?買えねーとオレらも困るからさ。あ、誤解すんなよ。これカツアゲとかじゃなねーから」
「せやせや。助け合い。ほんのちょーと、同じ稲学生としての優しさーゆうんを見せて欲しいだけで」
いや、端から見たら10人中10人が不良がカツアゲしている現場だと思うぞ、これは…
「ま、イヤだっつーなら痛い目みるけどね」
ほら、もう自分からカツアゲしてますよって言ってるじゃん。ホントバカだよこの人達。
「ほらぁ、今100円持ってたよな、それを渡してくれればいいってだけ」
「………」
100円で穏便に済むなら安いもんだけど、コイツラに脅されて渡すっていうのがなんか腹が立つ。まあ、なんか愛から頼まれたらしいから必然的に愛の手元にいくならいっか…。
「わかった、渡すよ」
たかが100円、それに愛のためなら我慢も出来る。
「おっし、愛さんを待たせずにすむぜ」
嬉々として100円を受け取る。そうしたらもう、俺に見向きもしない。つまり金さえ取り出せばもう用はないってことだ。
「………」
愛のためとはいえやっぱり腹が立つ。
「クミ、まだ代金渡して……ん?」
「お……」
「愛さん」
番長さんの登場だ。
「すいません、遅れ
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