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ああっ女神さまっ 〜明日への翼〜
明日への翼
03 ……AFTER〜 天上界にて
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ってきた。
 話題になったメイド服に着替えていた。これはこれで気に入ってしまったらしい。
「螢一さんは三級神ですよね、ベルダンディー様の下で研修されるんですか?」
 任意でだけど、一級神は三級神以下の神属を手元において教え導くことがある。「研修生」ってわけだ。大抵は二級神になるまでだが、一人が何人までとか特に規定もなかった。報酬なども決まっていないけれど、「研修生」は教えを請う一級神の身の回りの世話をするのが通例となっている。
 当然のことながら、名のある一級神には申し込みが殺到する。これの調整も「管理局」が間に入っておこなっていた。
 人によっては学校のように一度に大人数を抱え込むものも存在していたが、ベルダンディーはマンツーマンを基本としていた。
 いわゆる、現在のクロノの立場がまさにそれであった。
 随分前から申請を出していたのだが、地上界に常駐になってしまったため、宙に浮いていたのだ。
 「ワルキューレ候補生」の彼女が、ベルダンディーの元で指導を受けているのは、奇異に感じるだろう。はじめは「リンド」に申し込みをしたのだが、リンドはクロノをみるなりベルダンディーからの指導を進めたのだった。
 なかなかに戦闘属性の女神とは奥が深いものがありそうだ。
 ついでに書いて置くと、ベルダンディーが螢一と契約を結んだ時は、ちょうど「研修生」を二級神として送り出した直後だったらしい。
 螢一は、照れているのか人差し指で頬を引っ掻いている。
「ははは……そうなるかな」
「研修だなんて、私達、子供も出来てるのに……そんな」
 今まで黙って話を聞いていたウルドだが。
「それが一番の近道だわね……「管理局」にはあたしから話を通しておくわ。見たところ螢一は二級神ぐらいの力はありそうだし、とっとと昇格しなさいな。全部それからだわ」
「全部って?」
「結婚式とかいろいろあるでしょ、出来るならお腹の目立たないうちにしたいわよね」
「けっ、結婚式!」
「なによっ、考えてなかったの?」
 ベルダンディーは睨み付けるウルドをなだめるように。
「姉さん、螢一さんは天上界に来たばかりですから、そんなに早く話を進めても」
「うーん……まあ、ともかく二級神に昇格(あが)ることね」
 別に取得している免許の差が婚姻に影響することも、悪く言うものもいないのだが、やはり、見る者が見れば実力がわかってしまう。問題なのは、持っている肩書きではなく、力に応じた免許を持っていないってことだ。一級神の相手としてそれはかなりまずい。
 飲み干したコーヒーカップを皿に戻して、ベルダンディーに視線を送った。
「神様は螢一のことをなんだって?」
「ユグドラシルのハード面での管理にと」
 その場にいたベルダンディーと螢一以外の者が一瞬、硬直した。
 ややあって、スク
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