明日への翼
03 ……AFTER〜 天上界にて
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がですか」
「あなたの神属としての力のことですよ。解脱してきたばかりなのにもう二級神並みの力を持っています。こんな人、ちょっといないですよ。普通は三級神以下の見習いぐらいの力しかないものなのですが」
あくまで測定した現在の力のことらしい。努力しだいでそれ以上の力を得ることも夢ではない──そうだ。しかしながら二級神から一級神への壁は、三級神から二級神のものの比ではない。もちろん、個人の資質も関係してくるし、いくら学んでも二級神どまりな者が殆どだ。多くの者が一級神を夢見て学んでいるが一級神になれるのはほんのごく少数だった。
「とはいえ、すぐに二級神の称号が得られるわけではありません。力の使い方や天上界の作法、過ごし方など、学んでいただくことはたくさんあります。ですのでまずは三級神からはじめていただきます。後見人はベルダンディー様でよろしいのですね」
胸に手をあてて、一歩前に進み出た。。
「もちろんですっ!」
「では、認証のためにプレートにお手を」
ベルダンディーは螢一と交替で空中のプレートに手を置いた。
鈍く輝いた。
「一級神二種非限定女神ベルダンディー様、登録終了いたしました」
「ちょっ、ちょっと待って。後見人って?」
今更ながら慌てたように口を挟む螢一を、オペレーターは少し首を傾げて不思議そうに見ていた。
「言葉のまんまですよ。これから一定期間の間、ベルダンディー様があなたの後見人となります。天上界であなたが何か不始末をしでかした場合、ベルダンディー様が責任の大半を負うことになります」
……て、聞いてないよっ!
大天界長のニュアンスだと慣れるまでの案内役ぐらいに考えていたのだけれど。
かなりあせって口をぽかんと開けっ放しの螢一。
「なにか、不都合なことでも?」
「いや……あのね」
「一級神が後見人なんてほんとに珍しいことなんですよ、それにもう登録してしまったので、変更は出来ません」
傍らでベルダンディーが微笑んでいる。
大丈夫ですよ。
信頼と自信に満ちた瞳で。
……まあ、やるしかないか。
螢一は大きく息を吸い込むと腹の底に力を入れた。
そう、やるしかないだろ。
「さてと最後になりましたが、名前の登録になります」
「名前?」
「はい、神属としての名前です。真名ですね」
「森里螢一じゃだめなの?」
「だめなことはありません。強制ではありませんし、ただの慣習みたいなものですから罰則もありません。ですが、ほとんどの方が新しい名前を登録されますね。新しく生まれ変わったという意味も含めて──もともと一柱の神が複数の名前で呼ばれるのはさして珍しいことではありませんから。真名は公式の行事などで使われる大切なものです。慎重に決めてください」
ごく親しい間柄では、以前の名前で呼び合う、何て
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