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ああっ女神さまっ 〜明日への翼〜
明日への翼
03 ……AFTER〜 天上界にて
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てこんなにいるんだね」
「地上界の人に「神様」と認識されているのはごく一部なんです、「神属」という大きなくくりのなかのごく一部を指しているに過ぎません」
 右の列の最後尾に着いた二人に声を掛けるものがあった。
 小柄な金髪の少女。
「お帰りなさいませ、ベルダンディー、……て、螢一さんじゃありませんか!」
「や、やあ」
「クロノ、久しぶりね」
 クロノは螢一の顔をまじまじと見ている。
「地上界から解脱(ソウルシャウト)して天上界に来た人がいるって聞いてはいましたけど、螢一さんだったんですか!」
 実際の話、解脱して天上界に昇って来るというのは、そんなに珍しくない。
 ただ、その解脱の基準というものが人間から見るとあまりにも曖昧で掴みにくいのだ。
 一生をかけて修行しても解脱できないものもいれば、稀代の犯罪者が解脱してしまうこともままある。生まれたばかりの赤子が解脱してしまうこともあれば、百の老人でも出来ないこともある。それは女神たちや大天界長の意思ではなく、もっと上の意思が働いているようだ。
「そうよこれからよろしくね」
 微笑みかけるベルダンディーに、クロノは胸の前で両手を組んで瞳をキラキラさせていた。
「じゃあ、じゃあ、これからずっと一緒にいられるんですねっ」
「そ、そうなるかな」
 頭を掻く螢一の背中をクロノはどやしつけた。
「なに照れてらっしゃるんですか!いまさらっ──こうしちゃいられないわ、みんなに知らせないと!」
 丁寧に頭を下げると、るんたったっ、と背中を向けた。
 ベルダンディーが呼び止める。
「免許の更新は済んだのですか?」
「ちょうどいま終ったところだったんです」
 それでは、と一礼をして何もない空中から箒を取り出して跨り、風を巻いて姿を消した。
 一級神と地上界の人間のことはずっと前から話が伝わっているようだ。
 列に並んでいる間もベルダンディーと螢一に声を掛けるものが少なからずあった。
 大抵は女神たちだったが、中には男性神の姿もあった。
 そうこうしているうちに待つことしばし。
 二人はカウンターの前にやってきた。
 細面のしなやかな猫を思わせるオペレーターの女性が座っていた。
「はい、地上界からの新規の方ですね。おめでとうございます。早速ですが両の手の平を登録用のプレートの上に乗せてくださいますか」
 螢一の目の前の空中に一枚の半透明のプレートが浮かびあがった。
 言われるままに両手を揃えてプレートの上に乗せた。
 プレートが鈍く輝き出した。
 待つこと十数秒。
「──はい、結構ですよ」
 オペレーターはにっこりと微笑んでいた。
 プレートから手を放すと、螢一の頬、目尻の下あたりに、丸い紋章が左右ひとつずつ浮かび上がった。
「わあ……凄いですね」
「えっ、何
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