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とあるβテスター、奮闘する
つぐない
とあるβテスター、嗚咽する
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でられながら嗚咽を漏らす僕の姿は、傍から見ればとてつもなく格好悪いことだろう。

でも、僕が泣いてしまった理由は。
自分が情けなくて仕方がなかったからとか、二人の言い方がきつかったからとか、そういうのとは、本当は少し違っていて。
こんな風に怒ってくれる人がいるということが、嬉しかったからなのかもしれなかった。



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この時の僕は、何も知らなかった。

キリトが何を思い、ソロプレイヤーという道を選んだのか。
キリトが僕に対して、どんな想いを抱いていたのか。
あの時の僕の行動を、キリトがどんな思いで見ていたのか。

僕は本当に、何も───何も知らなかったんだ。


そして、そのことが。
そのことが、回りに回って、あの事件に。

サチを───彼女の親友を奪ったあの事件に、繋がってしまうのだということを。

この時の僕は、知る由もなかった。
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