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ウイングマン ウインドプラス編
■1■ 初詣
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カップルがいるのよ?? もう、みんな暴いてやる!」
久美子の予想よりも校内に隠れカップルがいることがわかってしまった。
「みんなで幸せになりやがって……」
そして、その幸せな空気に水を差してやろうと最初は息巻いていたのだが、失恋して時間の経っていない人間にとってはだんだんストレスになってきた。
「なんでみんな幸せなのに、私ときたら……」
久美子の気持ちがだんだんと沈みかけた頃に、健太たちがやってきた。

「あら、広野君……」
まず目に飛び込んできたのは健太だった。
健太はよく見る普段の格好とかわらなかったが隣の美紅に驚いた。
「小川さん、振袖じゃない!? 気合入ってるわね〜」
感心すると同時に、久美子は思わずシャッターを切った。
「広野君と小川さんが付き合っているのは有名な話だから面白みがないのよねえ……」
とは思いつつもとりあえず健太と美紅の写真を撮ったのは美紅の着物姿が新鮮だったからだ。
「なんかちょっとくやしいな……でも、なかなかいいじゃない」
久美子は美紅にフォーカスを絞って何枚か写真を撮った。
パチパチパチ
すると、すぐ後ろからアオイと桃子の姿も見えた。
2人とも着物だった。
「へえ、アオイさんも森本さんも着物かぁ……」
最初は素直にその恰好に驚いた久美子だったが、同時に疑問も生じた。
何かが足りない――
「て、ウイングガールズが勢揃いじゃない!?」
隠れて盗撮していた久美子は思わず健太たちの前に飛び出した。
「ちょ、ちょっとぉ!」
「あ、布沢さん、あけましておめでとう」
健太は普通に新年の挨拶をした。
「あ、明けましておめでとう……て、違うでしょ!」
そう言われても健太たちにはピンとこなかった。
4人は顔を見合わせた。
「ウイングガールズが勢ぞろいなのに、なんで私が呼ばれてないのよっ!?」
そういわれてみれば久美子も一応、ウイングガールズの一員だった。
ただ、企画したアオイは別にウイングガールズで集まろうとかそういうことは考えていなかったから頭から久美子のことは数に入っていなかったのだ。

久美子にしても、確かにヒーローアクション部に顔を出すわけでもないし、1人だけ別枠扱いされていてもしかたがないとは思っていた。
しかし、それは客観的な見方であって、主観的な話ではない。
別にウイングガールズのイベントとして企画されたわけではないのかもしれないが、この状況は自分だけ仲間はずれにされているような気がして、我慢ならなかった。
特に失恋した今は、一人の寂しさが身に染みるのだ。
「でも、布沢さん、全然ウイングガールズの活動に参加しないじゃない!」
アオイにそう言われると、ぐうの音も出なかった。
久美子はふくれっ面をしてみるが、アオイはまったく意に介していない。
「まあいいじゃ
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