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ウイングマン ウインドプラス編
■0■ プロローグ

[2]次話
健太は受験勉強に必至だった。
12月になってもライエルたちは攻めてきたせいだ。
本来なら受験生にとっては追い込みの大切な時期なのに、受験勉強がまともにできなかった。
最近はトレーニング以外は受験勉強一色だ。
普通に考えれば健太の学力では、美紅の目指している夕島高校は難しかった。
美紅は仲額高校でもいいとは言ってくれた。
でも、健太にも意地があった。
自分のせいで美紅の進学レベルを下げさせるわけにはいかない。
それに、美紅の親だってそんなことを許すとは思えなかった。
つまり健太が頑張るしかないのだ。
学校も冬休みに入ったが、今の健太には休んでいる余裕なんてまったくなかった。
大晦日だというのにハチマキをして、勉強机に向かって、一心不乱に練習問題を解いていた。

そただ、元旦だけは別だった。
美紅たちと初詣に行く約束をしていた。
さすがにずっと勉強漬けは耐えられない。
健太のストレスはかなりのものだった。
勉強を頑張るためにもストレス発散をしなくては気が変になってしまう。
そこで設定したストレスの発散の日が元旦の初詣なのだ。
ゴーンゴーンゴーン……
下の居間で両親が見ているテレビから除夜の鐘の音が聞こえる
「もう少しだ。もう一頑張りするぞ!」
健太はハチマキを締めなおした。

[2]次話


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