真相
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女の想いの程を計る事が出来る。
“またね”、それは再会を願う言葉。俺は未知の危険を前に、マキナは命の終焉を前にした事で、この言葉には大きな意味が含まれる運びとなった。だから俺は、彼女にこう返した。
「ああ、またな」
それを聞いたマキナは、屈託のない微笑みを浮かべた。
さて……イエガーと言ったか。おまえが今、地下5階でなにをしているか知らないが、落とし前は付けさせてもらうぞ。
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〜〜Side of はやて〜〜
「……よしっ、良い色や。みんな〜! 晩御飯できたで〜!」
「やったぁ! はやてのから揚げ、ギガウマなんだよな〜!」
「こらヴィータ、嬉しいのはわかるが、騎士としてみっともない格好は……」
「まあいいじゃないか、シグナム。たった一日でケミカルウェポン漬けだった私達に主が食事を作って下さったのだから、ありがたく頂こうではないか」
「うむ……盾の守護獣の我でも、出来ればもう二度と手を出したくない料理ばかりだった……」
「み、皆ヒドイ! 私だって皆に元気になってもらおうと、一生懸命料理を作ってたのにぃ〜!」
「シャマル、おまえが作ったものは料理とは呼べない。むしろ料理という単語に失礼だ」
「ああ、あたしだってあんな暗黒物質をまた食えって言われたら、ぜってぇ嫌だ」
「シャマル……人には得手不得手があるから、もうおまえはキッチンに入らないでくれ。せっかく助かった私も、あれを口にし続けたら本当に死にかねない……」
「我も正直な所、勘弁してほしい……」
「そ、そんなぁ〜! 誰もフォローしてくれないなんて……ぐすん」
「あははは! やっぱこの家の台所は私か、サバタ兄ちゃんがおらんと壊滅的になってまうなぁ〜!」
『あ……』
「あはは……はは……、はぁ……いつになったら帰って来るんかなぁ、サバタ兄ちゃん……。見送っといてなんやけど、やっぱ寂しいわ……」
サバタ兄ちゃんが闇の書、いや夜天の魔道書の件でミッドチルダに旅立ってから、丸一日経った。晩御飯の支度が出来て食卓に揃った皆の前で、私はどうしてもここにいない彼の事を考えてしまった。しゃあないやろ、私にこんな温かい心と生活を与えてくれたあの人がこの場におらんと、どうしても心にぽっかり穴が開いたような気持ちになってしまうんや。それでヴォルケンリッターの皆が心配そうな顔をするのを見て、私は慌てて寂しい顔から笑顔へ取り繕った。
「さ、さあはよ食べへんとせっかくのから揚げが冷めてまうわ。ご飯はあったかい内に食べんとな! ほら、いただきます!」
『い、いただきます』
そうやって半ば強引に食事を始める私達やけど……失敗したなぁ、一度彼のことを思うとどんどん気持ちがそっちに
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