真相
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EDを摘出すれば、彼女は命を落とさずに済む」
『ええ、必要なのは精密な手術を行える技術を持つ医者と設備ですね。ただマキナさんは闇の書の先代主の娘、次元世界の普通の医者が手術を行ってくれるかと言われると、誠心誠意頼めばやってくれるとは思いますが、やはり拒否される不安が残りますわ……』
「患者を区別しないはずの医者が拒否する程とは、闇の書の悪名はそこまで酷いのか?」
『世紀末世界の人間が魔女やイモータルに対して抱いている認識と大体同じものだと言えば、サバタならよく伝わりますね?』
「なるほど、それは確かに不安にもなるな……。しかし次元世界でも随一の精密手術の技術があり、闇の書の関係者だろうと分け隔てなく接する事の出来る医者か……この話を聞いた後では、次元世界にそんな人間がいるとは思えなくなってしまうな……」
『恐らく管理世界では、手術をしてくれる医者がいるとは望めませんわ。しかし管理外世界にも、手術に必要な技量がある医者がごく少数いるとは思いますが、今から探して見つけられるかどうか……』
『……湖の騎士』
『え、クロノ? 湖の騎士って?』
『フェイトは知らないでしょうけど、闇の書の守護騎士達はそれぞれの分野で次元世界随一の技量を持っているのよ。その中で湖の騎士という称号で呼ばれる騎士は、回復魔法のスペシャリストらしいわ。アリシアを蘇生する方法を探していた頃、願いを叶えると言われる闇の書に関して調べた事があるから、この事を覚えていたの』
『確かに湖の騎士なら、心臓の傍にあるSEEDも摘出できるね。医者としての実力なら問題ないだろうさ』
『それじゃあママ、マキナさんを助けるには湖の騎士を探さなければならないってコト? でもその人って闇の書の守護騎士なんでしょ? 頼んでも力を貸してくれるのかなぁ……』
『そもそも本当に湖の騎士が現れていたら、即ちそれは闇の書が覚醒している事になる。管理局としては闇の書は見つけ次第対処しなければならない程の重要案件なんだ。過去幾度も敵対してきたのに、彼らが協力してくれるとは思えない……』
クロノはああ言ってるが、湖の騎士シャマルの所在を知る俺は俺で内心複雑な思いだった。俺が元々ミッドチルダに来たのは、闇の書の主となったはやてやヴォルケンリッターの連中を守るため。しかしマキナを助けるには、彼女達の所在をグレアム以外の連中に公にしなければならなくなる。いくら偽物だと言い張った所で、この手術を成功させられる程の技術を持った医者は限りなく少ないのだから、手術の光景を見れば彼女達が本物の闇の書の守護騎士達だとバレてしまう。それは彼女達に対する裏切りだ……。
いや……待てよ? エレンなら、俺の思惑に気付いて上手く取り計らってくれるかもしれない。闇の書に刻まれていた呪いや俺
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