真相
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うつもりで作った? どういう形であれ、アンデッド化を促進させる装置を作って、おまえに何の得がある?」
「得ならあるさ。プロジェクトFATEのクローンにSEEDを使えば、無限に強力な兵士を生み出せる。オリジナルにSEEDを使うのは本当に必要な時だけ、それ以外はクローンに全て戦わせれば良い。そしてクローンはどこかの戦場で倒されると、放っておいてもこの性質で朽ちていく。使い捨ての生物兵器、従順で使い勝手の良い強力な手駒、力尽きても証拠は一切残さないエコ仕様、それが私の生み出す“クローンソルジャー”だ。これを“商品”として管理局に売れば、たちまち永久的な収益が手に入る。管理局は魔導師という限りある人材を前線に送る事で、自分たちの権威を示している。しかしこれは貴重な魔導師を使い潰し、自滅に向かう仕組みである不完全なシステムだ。よく言われる管理局の慢性的な人材不足の原因は、ここに集約されていると言っても過言ではない。しかしクローンソルジャーを導入すれば、管理局は魔導師を食い潰さずに済み、戦力は金さえ払えばすぐに補充できる。更にクローンソルジャーの命令権は我が社を最上位と設定しているため、管理局を実質的に支配する事が出来る。そして管理局の……いや、我がアレクトロ社の権威は永久不滅のものとなる!」
「ふざけるな……! クローン達にもそれぞれの命や心、人生がある。おまえ達の勝手な都合や理屈で、それを奪われる訳にはいかない! 人間を道具として使うおまえ達の野望は、ここで壊させてもらう!!」
「そう言われて黙って見守る真似はしないさ。私の計画の成就のためにも暗黒の戦士、全てを知るおまえだけは……ここで私自ら消し去ってやる」
ドクンッ………!
直後、イエガーから人間ではあり得ない程の威圧感が発せられる。あまりのプレッシャーに、奴の周りの空間が歪んで見えるぐらいだ。そしてもう一つ、見逃せない要素があった。奴の肌は寒さすら覚える白色に変色し、目は赤く妖しい色に変化、白いスーツは黒く変色し、髪はまるで二本角のように天へ伸び、口元に鋭い牙が見え、凄まじい濃度の暗黒物質が奴の身体全体から発せられていた。
これだけ特徴的な変化を前にして間違える訳がなかった。イエガーは……!
「ふふ……ククク……フハハハハハ!! 光栄に思えっ!! 私がこの姿を取ったのは実に100年ぶりだぞ、暗黒の戦士ィッ!!!」
「クソッ、イエガー! おまえはヴァンパイアだったのか!!」
「その名は人間としての身分を示す名だ、改めて私の真名を教えてやろう! 私は騒乱のイモータル、ロキ! 銀河意思ダークの命の下、人間社会を欲と闇に陥れる事が使命!! 暗黒少年サバタ、おまえの命はここで私が貰い受けようぞ!!」
そうして俺は、ラタトスクを除いて次元世界で初めて、未知のイモータル
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